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4スタンス理論におけるスピードスケートでのコーナー意識とは!?【廣戸聡一ブレインノート】

Text:廣戸聡一

スピードスケート 競技別解説

身体の変形でカーブを直線に変える

スピードスケートで押さえておきたいポイントは、コーナーの取り方です。直線を進むときは身体の左右を均等にして体幹の面を同じ角度で使いますが、コーナーでは、軸がブレないように守りながら、身体をトランスフォームさせて面を入れ替えなければなりません。その一連の動作で、最短かつ最速でコーナーを抜けることができる自分自身のクリッピングポイントの設定が特に重要になります。

コーナーの取り方は、早めに膨らんで入ろうとするアウトイン型、そして最初はタイトに入りできるだけ奥で膨らもうとするインアウト型などタイプによって違いがあり、マックススピードから減速せずコーナー通過を可能にするために、全身がトランスフォームしながら可動しようとすると、自然なコース取りを選ぶことになるのです。

曲がるときの身体の使い方は、重力に従い身体を横にスライドさせつつ外側の脚で中に入っていくクロスタイプと、遠心力に抗あらがい身体を縦に使いながら内側の脚を踏み抜いていくパラレルタイプに分かれます。また、タイムを縮めるためには「初動(スタート)を速くする」ということが挙げられます。陸上の短距離のスタートも参考になります。


競技の起源

スケートは、古くからヨーロッパで、凍った運河や川を行き来するための交通手段として発達。その後、レジャースポーツとして広まる中で、スピードスケートとフィギュアスケートに分化していった。スピードスケート発祥の地はオランダと言われ、1763年に世界初の競技会が開催されている。

コーナー意識

タイトな身体の動きの中で、どれだけ安定したフォームで速く足を出せるかが勝敗のカギを握る。

【クロス】氷面に水平な意識を持つクロスタイプ
コーナー中に氷上面に水平な意識で動作コントロールする。


【パラレル】遠心力に対応して角度意識を持つパラレルタイプ
コーナー中に発生する遠心力に対応した傾斜角度を利用して動作コントロールをする。


【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一

「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!