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4スタンス理論における剣道での打突のタイミング&竹刀の握り方とは!?【廣戸聡一ブレインノート】

Text:廣戸聡一

剣道 競技別解説

剣の間合いと隙ない構えで相手を制す

「竹刀を振り上げる動作」を言葉通りに捉えてはいけません。竹刀を振り上げるのは、振りかぶりながら相手に素早く飛び込むことではありません。相手から離れた距離でしっかりと狙い、構え、安全に近づき、相手の隙に向かって体幹を利した最大限の体さばきで、竹刀を振ることが本質です。剣道はお互いに向かい合ったとき、相手からは竹刀が届かず、自分の竹刀が相手に届く場所で相手を打つという間合いの戦いです。

隙なく間合いを詰めた先に、「突き」があり、打突があるのです。隙なく構えるためには、蹲踞とすり足での移動を丁寧に行うことが重要です。蹲踞は、力を抜いてしゃがんだ姿勢ではなく、一度沈んだ状態から高くジャンプするための動作です。「歩きながら竹刀を抜いて蹲踞をし、立ち上がって構える」という一連の流れは、素振りの前にしっかりと行うことが大切です。

競技の起源

剣道の始まりは、平安時代中期の日本刀の出現と同時と考えられている。江戸時代までは剣術流派が相次いで成立したが、明治時代に武士階級が廃止されると剣術は下火に。しかし、1895年に大日本武徳会が設立されると、1912年に「大日本帝国剣道形」が制定され、現在の「剣道」の原型となった。

打突のタイミング

面、小手、胴、突きのいわゆる打突をする際の重心の乗せ方は、タイプによって違う。

【A】前足に重心を乗せて打突するAタイプ
踏み込んだ前足に重心を乗せて打突する。

【B】後ろ足を引きつけて打突するBタイプ
後ろ足で構えを推進させ、後ろ足を引きつけたタイミングで打突する。

竹刀の握り方

剣道の起こりは刀を使った剣術ですから、竹刀の握り方も抜刀から納刀を意識する必要があります。竹刀を抜く、そして元手に納めるという動きをスムーズに行うためには、竹刀は左右から鷲づかみにするのではなく、上下で持ちます。横(左右)で持つと肩が動かしにくく、縦(上下)で持つと動かしやすくなるのが実感できるはずです。

また、「切り返し」は、側面を打つ練習ではなく身体の入れ替えの練習です。手先でこねるように竹刀を動かすと剣先は逃げてしまいますから、竹刀は自分の真ん中で構え、身体の角度を変えることで剣面を変えることが大切です。

【書誌情報】
『廣戸聡一 ブレインノート 脳と骨格で解く人体理論大全』
著者:廣戸聡一

「本来の自分の身体の動きと理屈を知り、身体だけでなく精神的な部分との兼ね合いの中で、“いかにして昨日の自分を超えるか”という壮大なテーマを、人体理論の大家であり、日本スポーツ・武道界の救世主と呼ぶに相応しい、廣戸聡一が、自身の経験と頭脳のすべてを注ぎ込んで著す最強最高の身体理論バイブル。四半世紀でのべ500,000人の臨床施術により、多くのトップアスリート、チーム、指導者、ドクターとの関わりの中で行き着いたトレーニング&コンディショニング理論の集大成、ここに完成。オリンピック競技を含む全52種目を個別にも論及、紐解いた、すべてのアスリート、指導者、スポーツファン必携の書!