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知っておきたいカラダの知識!血液はどこでつくられるの?【病理学の話】

Text:志賀貢

多くは骨の中心「骨髄」でつくられる

19世紀に入ってはじめて、血液が骨の中心部である「骨髄」でつくられることがわかりました。しかし、すべての血液が骨髄だけでつくられているわけではありません。

血液のうち、骨髄の中でつくられているのは、血球といわれる「赤血球」、「白血球」、「血小板」の3種類ですが、「リンパ球」のT細胞のみ胸腺﹇でつくられます。

赤ちゃんのころは、すべての骨の骨髄で血液はつくられますが、成人になると、体幹の中心にある胸骨、脊椎、肋骨、骨盤などの限られた骨髄でつくられます。

骨髄には約1兆個の細胞が存在しているといわれていますが、そのうち赤血球は約2000億個、白血球は約1000億個、血小板は約1億個が毎日つくられています。これら3種類の血液細胞は「造血幹細胞」と呼ばれる細胞からつくられます。

造血幹細胞は骨髄の中心部の海綿状の組織に存在し、細胞の増殖を繰り返し、さらに分化し赤血球、白血球、血小板へと成長し、血液中に放出されます。

この過程が「造血」です。造血機能を営む骨髄を「赤色脊髄」といい、赤色ですが、発育とともに脂肪が増えて「黄色(黄色骨髄)」になり造血機能を失います。

白血球は、顆粒球、単球、リンパ球からなります。これらの血球は骨髄でつくられますが、リンパ球のT細胞(前駆細胞)は骨髄の造血幹細胞から胸腺に移住して、ここで成熟してT細胞になります。

胸腺は心臓の少し上にあり、16歳頃がピークで、以後、歳とともに小さくなっていきます。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 病理学の話』
著:志賀 貢

シリーズ累計発行部数150万部突破の人気シリーズより、「病理学」について切りこんだした一冊。病理学とは「病(気の)理(ことわり)」の字のごとく、「人間の病気のしくみ」です。コロナウイルスが蔓延する中で、人はどのようにして病気になるのかが、改めて注目されています。細胞や血液、代謝や炎症、腫瘍、がん、遺伝子などと、人体のしくみ・器官、食事を含む生活、加齢などさまさまな環境との関連から、「病気」を解明するもの。専門書が多いなか、病気とその原因をわかりやすく図解した、身近な知識となる1冊です。