肥満の原因は遺伝より生活習慣にあり
肥満には「脂肪細胞」と呼ばれる細胞の数が大きく関わっていますが、太ってしまう原因はほかにもいくつかあります。よくいわれるのが親から子への「遺伝」です。
たしかに、親から子へと太りやすい体質が受け継がれることはあります。例えば、親が摂取したエネルギーを代謝しにくい体質である場合、それが子どもにも遺伝して太りやすい体質になってしまう可能性は十分に考えられます。
しかし、このような遺伝が必ずしも子どもの肥満に直結するとは限りません。特に親も子も同じように太っているような場合は、遺伝よりも環境=生活習慣に原因があると考えるのが自然です。
普段から外食やお惣菜に頼りがちだったり、子どもが好きなだけおやつに手を伸ばせる環境だったりといった、乱れた食生活になっていないでしょうか。さらに、家族の休日の団らんといえば家でごろごろテレビやゲームがお決まりで、運動不足が重なってはいないでしょうか
大人も子どももこのような生活習慣が当たり前になっているとすれば、体質や遺伝に関係なく、家族揃って肥満に悩まされるのも無理はありません。
肥満の原因を体質や遺伝と決めつけるのはNG ! まずは親である自分自身の食生活やライフスタイルのなかに肥満になるスイッチがないか、冷静に見つめ直すことが大切です。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 栄養素の話』
著:牧野直子
シリーズ累計発行部数130万部突破の人気シリーズより、「栄養素」についてフォーカスした一冊。一口に栄養素といっても、その種類や働きは様々なものがあります。また、世間の栄養素に対する考え方として、何となく取らないといけないことは知っている、でもよくわからないし、自分も家族も気にしてないけど、病気になってないから別に栄養なんてどうでもいい、という人は多いと思います。しかし、年齢を追うごとに病院に行ってもよくわからない原因不明の不調などが出てきて、それが栄養不足や栄養過多から来ている、という事実は意外と知られていません。そして、薬では直せないものは栄養不足を解消する事で改善できる、という事が多々あります。そんな絶対に知っておくべき栄養の話を図解、イラストでわかりやすく紹介します。
公開日:2020.08.06