具材をプラスして健康効果アップ
私たち日本人にとって欠かせない調味料である味噌。「味噌は医者いらず」といわれるほど、昔から体にいいものとして人々のあいだで親しまれてきました。
味噌は大豆を発酵させることでつくられます。この発酵こそが「ミソ」で、大豆に含まれるたんぱく質は通常の加熱調理では消化吸収がされにくいのですが、味噌にした場合、酵素によって約60%が水溶化し、約30%がアミノ酸に変化るため吸収されやすくなります。
嬉しいことにこのアミノ酸には必須アミノ酸がすべて含まれています。
そんな健康によい味噌ですが、塩分が多い食品であるのは確か。味噌汁にして食べるときは、健康効果のある野菜などを入れて具だくさんにしたり、昆布やかつお節でだしをとって旨味をきかせる工夫も大事です。
定番の具材、わかめに含まれるアルギン酸は動脈硬化の原因となるコレステロールを吸収してくれます。なめこなどのきのこ類に豊富なβグルカンは免疫力を高め、食物繊維を含むキャベツは便秘解消に。
定カリウムを含むたまねぎやじゃがいも、かぼちゃには塩分を排出して血圧を下げる効果が期待できます。目的別に具材を変えて、味噌汁を毎日の食卓に取り入れてみましょう。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 栄養素の話』
著:牧野直子
シリーズ累計発行部数130万部突破の人気シリーズより、「栄養素」についてフォーカスした一冊。一口に栄養素といっても、その種類や働きは様々なものがあります。また、世間の栄養素に対する考え方として、何となく取らないといけないことは知っている、でもよくわからないし、自分も家族も気にしてないけど、病気になってないから別に栄養なんてどうでもいい、という人は多いと思います。しかし、年齢を追うごとに病院に行ってもよくわからない原因不明の不調などが出てきて、それが栄養不足や栄養過多から来ている、という事実は意外と知られていません。そして、薬では直せないものは栄養不足を解消する事で改善できる、という事が多々あります。そんな絶対に知っておくべき栄養の話を図解、イラストでわかりやすく紹介します。
公開日:2020.08.28