腹八分目に食べて体を温め、病気知らずになる!
白血球は空腹時に威力を発揮し、働きを高めます。食べ過ぎると血液中の老廃物が増加し、免疫低下の原因になるから注意しましょう。
●最強の温効果が得られる「プチ断食基本食」
食べ過ぎと冷えからきている現代人の宿敵はなんといっても肥満。それにプラスして高脂血症、脂肪肝、高血圧、痛風など。さらにアレルギーや胃腸炎、婦人病、リウマチや潰かい瘍よう性大腸炎などの自己免疫病の病気も「冷え」と関係しています。それらに効果があり、がんの予防、また、再発や転移の予防にも有効な「石原式・基本食」を紹介します。
【朝食】「にんじん・りんごジュース」だけを飲む。
にんじん2本とりんご1個をジューサーにかけ、480mlの生ジュースを作り、ゆっくり飲む。または、しょうが紅茶(熱い紅茶にすりおろしたしょうが、黒砂糖を入れる)を1~2杯飲む。ポイントはこれ以外、食べ物をとらないこと。
【昼食】「そばを軽く食べる」
そばはざるそば、とろろそば、わかめそばにし、ネギやわさび、七味唐辛子などの薬味を存分にふりかける。
【夜食】「和食を中心に、好きなものを好きなだけ、よく噛んで食べる」
アルコールを飲みたい人は、飲み過ぎない程度なら、適度に飲んでよい。
この「プチ断食」とも思える食事パターンは、夕飯に好きなものを制限なく食べることができるので、食べられないストレスを感じたり、イライラすることはありません。もし、空腹を感じたり水分が欲しくなったら、しょうが紅茶を飲むようにしましょう。必然的に体が温まり、体温が上昇します。この食生活を実行し、ウォーキングや入浴で体を温めれば、きっとお悩みの症状から解放されるでしょう。
●これだけは覚えたい「体を温める食べ物」
体温を上げたいなら、まずは体を冷やす食品をやめて、体を温める食品を食べること。見分け方は簡単。南の暑い国でとれたものは体を冷やし、北の寒い国でとれたものは体を温めます。寒い北国の人は自然に体を温める食べ物をとるようになり、また、それが育つのです。
果物は全体的に体を冷やす作用がありますが、りんごは例外。ほかに、仙台と同緯度のコーカサス地方で育つ原産のプルーンの果物も体を冷やさないのでおすすめです。
●温め食材の王様しょうがは「気」も流す
医療用の漢方百数十種類のうち、なんと約70%にしょうがが含まれています。風邪薬で有名な葛根湯もそのひとつ。漢方医学に欠かせない理由は、しょうがには「気、血、水」の流れを正常にし、健康を増進する働きがあるからです。体を温める効果はもちろん、気(エネルギー)の流れをよくしてうつな気分を改善します。アドレナリンを分泌させるので、気力を高める作用があるともいわれています。
【書誌情報】
『図解 カラダを温める食べ物』
著者:石原結實 医学博士/イシハラクリニック院長
レシピ/料理:藤沢セリカ
近年、低体温が病気を招く原因となり、体温が上がると不調が改善=健康になるといわれている。医師である著者が、身体を温める30種以上の食材をクローズアップし、食材ごとの成分や効能、また、調理法や切り方・保存法・食べ合せによる最適な摂り方を紹介、解説する。
公開日:2021.07.04