支点の位置と半径の長さを変えない③
●ジャストミート3原則の解説
③フェースがターゲットラインと直角になっている
ジャストミートの原則③「インパクトエリアでフェースがターゲットラインと直角になる」ようにするには、どうしたらよいのでしょうか?
一般のゴルフレッスンではよく、トップで「右わきを締めろ」といったものがありますが、Sスウィングのトップでは、右ひじは体の横へ外れた形で収まります。ダウンスウィングは、そのトップの位置から右ひじを右体側につけるように下ろします。これがSスウィングにおけるダウンスウィングの始動(スライド・ダウン)です。
もっと言うと、トップで左上腕と左胸は密着しています。その角度を保ったまま、左骨盤を左にスライドさせると、背骨が曲がり肋骨がたわんで右脇は勝手に締まり、右ひじが右体側にくっつきます。このダウンスウィングの始動の動きをX点の位置でなぞってみてください。X点はほぼタテに下りていることがわかるでしょう。以前述べた、よい選手は腕がタテに振れている、というのはこの部分を指しているのです。
右ひじが右体側にくっついたとき、右ひじは曲がっています。
大事なのはここからです。右ひじが右体側にくっついているとき、右ひじは曲がっていますが、その曲がった右ひじはクラブの重さと遠心力で伸ばされます。すると、右ひじが右体側にくっついているとき正面を向いてていた右手のひらは、右ひじが伸びて前腕が反時計回りに回ることでインパクトの瞬間、ターゲットラインと直角になっていることがわかるでしょう。ジャストミートの原則③が、右ひじを伸ばす動きで勝手に完成するのです。
出典:『ゴルフスウィングの真実 ジャストミートを確約するSスウィング』著/佐久間馨
【書誌情報】
『ゴルフスウィングの真実 ジャストミートを確約するSスウィング』
著者:佐久間馨
タイガー・ウッズ、ジャック・ニクラウスなど、プロゴルファーの名選手には共通したクラブの動きがある。その動き分析し、本書の著者が体系づけたスウィングが「Sスウィング」。 本書の構成は「Sスウィングのメカニズム」と「漫画でわかるSスウィングの正体」の2部構成。 第1部では「クラブの動きと体の動き」の視点から、合理的なクラブの振り方を詳細なイラストとわかりやすいテキストを使って解説。アドレスからフィニッシュまでの動きについて、著者独自の理論を展開している。なかでも、「スライド・ダウン」、「ターンアップ」など従来のゴルフ用語にはない、スウィングの動きを表す言葉の解釈は一読の価値あり。 さらに、第2部「漫画でわかるSスウィングの正体」は、ゴルフビギナーがSスウィングを学び、身に付けていくプロセスをストーリー漫画でわかりやすく紹介している。
公開日:2021.12.12