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テレビやラジオの解説者がパドックの外を歩くのがいいと言う理由とは!?【究極の競馬ガイドブック】

Text:長谷川雄啓

長谷川流パドックの見方

では、具体的にパドックでどこを、どう見るのか。ボクは次のことを推奨しています。

「右前脚が着いたところを、右後ろ脚が超えていく。そんな馬を探しましょう」まさに、完歩の大きさ、踏み込みの深さを見るということです。パドックでは、周囲の足元に花が植えられていたりします。例えば、右前脚が、白と赤の植え込みの境に着いたと。その位置を覚えておいて、じゃ、後ろ脚がそこを超えるかどうかを見る。あるいは、ボロと呼ばれる馬糞で下が汚れていたなら、その地面の汚れを目印にしてもいいでしょう。手前で見るなら、前のオジサンの帽子を目印にしても ( 笑 )。超えれば“深い”、超えなければ“浅い”“硬い”。


馬の脚が4本、引く人間の足が、ひとりなら2本、ふたりなら4本。それが一緒に動いているので、初めはわかりづらいと思います。でも、右脚だけ見て、「前、後ろ、前、後ろ…」と、頭の中でリズムを取りながら見ているうちに、段々わかるようになってきますから。安心して下さい。


パドックはドーナツ型の形状ですから、内を回れば距離は短く、逆に外は長い。パドックの内を、踏み込みの浅い馬が、トボトボと歩いていたとしましょう。その後ろから、対照的に完歩の大きな馬が、グイグイと歩いて来たら、後ろの馬は前の馬にぶつかりそうになりますよね。だから外、外を回す。距離を求めて、パドックの外めを周回するのです。テレビやラジオのパドック解説者の、「この馬は、パドックの外めを悠々と歩いていて、いいですね!」なんてコメントを聞くことがあると思います。パドックの外を歩くのがいい理由は、そんなところにあるのです。加えて、首が大事。首をグイグイと使って、前へ前へと推進力を取っている馬を探しましょう。

【書誌情報】
『究極の競馬ガイドブック 自分で“勝ち馬”を探せるようになる』
著者:長谷川雄啓 JRAビギナーズセミナー講師

競馬場などで行われている競馬初心者施策でビギナーセミナーの講師を務めている長谷川雄啓氏。そこで競馬初心者の人々と触れ合うことで「初心者の人が馬券を買うまでに知りたいポイント」を体得してきました。これまでの教本だと、まるで家電の説明書のように、“抜け”があったらマズいと、それはそれは細かく、ビギナーには不要な細かい情報まで書いていました。この本では、そういった内容を極力省きます。ポイントを押さえれば、細かいことは自然と覚えていくので、まずは開いた“競馬の扉”を閉じさせないよう、自力で予想を楽しめるよう導いてあげるのを目的とした本です。