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“力の入らないグリップ”がゴルフに不可欠な理由とは!?【グリップを直すだけでゴルフが変わる/松吉信】

Text:松吉信

人間は〝当てる〞能力に優れた生物である

グリップに力を入れてしまう原因に、「しっかりと手首を固定していたほうがボールに当たるのではないか?」という疑念が浮かぶことが挙げられる、と書きました。確かに、ブラブラで不安定な状態よりも、余分な動きをせずに手首を固定した状態のほうがボールには当てやすいでしょう。

しかし、ゴルフはクラブにボールを当てるスポーツではなく、振り抜いてボールを飛ばすスポーツです。ですから、安定してボールに当てる能力だけではプレーできないのです。

プロゴルファーや周りにいる上級者を見てください。気持ちよく振り抜いて、しっかりとミートしてボールを飛ばしていますよね。それは、力を入れなくても振り抜けばボールは飛ぶということを頭と身体で認識しているからです。

人間という動物は両手を自由に動かし、指まで器用に動かせるように進化しています。大昔の人間は、狩猟で生活の糧を得ていました。そのため、狙った的にモノを当てる能力が優先して進化してきたのです。この能力があるからこそ人間は、ほかの動物より脚が遅くても、遠くからモノを投げながら獲物を狩ることができ、生き延びられたと言われています。

そのことからも、人間だれもが標準装備している能力を使えば、ボールにヘッドを当てることは難なくできるはずです。

「こんなにやわらかく握っていてしっかりと当たるのかな?」という先入観は捨ててください。「ボールに当てるぞ」と力むのではなく、力を入れずにグリップして自分のリズムでスイングするだけです。きっちりとスイングプレーンに乗り、腕や手首、シャフトのしなりが自然と使えて、ミート率も上がる。これで今までより飛ばないわけがありませんよね。

ここまで、理想のグリップは〝力の入らない握り方〟である理由や、多くのアマチュアゴルファーが力いっぱいにクラブを握ってしまう原因を追及してきました。

グリップについて理論的な部分が理解できたところで、次項からは、どのように握ることが望ましいのかなど、実践的な部分について解説していきましょう。

【書誌情報】
『動画解説版 グリップを直すだけでゴルフが変わるから「もう一度練習してみよう」と思える:動画でわかる、見つかる自分のベストグリップ!』
著者:松吉 信

ゴルフは自分の手でボールを打つのではなく、クラブで打つスポーツ。手は自分の身体とクラブをつなぐ唯一の部位だが、大半のアマチュアゴルファーはクラブや身体の動きに気を取られ、手元の感覚を軽視しがちだ。 そのことでミスショットが増え、スコアアップができないでいる。つまり、自分にとって正しいグリップで握っていないから思うようなショットが打てないのだ。 正しいグリップでなければ、身体のに歪みが出て余計な力が入り、スイングは崩れ飛距離も出ない。クラブの握り方が悪いままでは、いくらスイングを直そうとしてもゴルフの上達は無理ということだ。ということはグリップがよければゴルフがうまくいく、と言っても過言ではない。 この本は、ゴルファー自身にとって最適なクラブの握り方を見つけるための考えや方法を一冊にまとめたもの。その方法や身に付けるための練習ドリルを、QRコード付動画を中心にわかりやすく紹介する。