スイングは作り上げるものではなく、呼び覚ますものです
読者のみなさんの多くは、真摯な姿勢で一生懸命ゴルフに取り組んでおられることと思います。そしてほとんどの方はショットの練習をメインに置いているはずです。
これはいいことです。手っ取り早く練習しようと思ったら、練習場に行ってボールを打つのが手軽で楽しいですから。
問題はやり方です。いまの時代はネット動画や雑誌、レッスン書などでスイングを身につけるための情報がいくらでも手に入ります。しかし、そのすべてが正しいわけではありません。もちろん正しい情報は多いのですが、解釈の仕方や取り入れ方で栄養にもなれば毒にもなる。残念ながら毒になってしまっている人が多いのではないでしょうか。
たとえば「テークバックの上げ方」や「トップの位置」など、スイングの形にこだわる。あるいは、正しいスイングプレーンを作るためにパーツでスイングをチェックする……。十分な練習時間と潤沢な資金、環境があればそれでもいいでしょう。
でも、そんなアマチュアの方はわずか。少しでも早くうまくなりたい方が大多数のはずです。
「スイングは作り上げるものではない」というのが僕の持論です。どんな人でも体の中にある動作で、必要なのはそれを呼び覚ますこと。英才教育を受けた人がプロではなく、子どものスイングのまま大人になったのがプロ。不幸なことに、ゴルフ好きの勉強家ほどスイングを後天的に作らされています。
【書誌情報】
『最強不変のスイング法則』
著者:森守洋
ミスの原因となる両手の動きと右腕、左腕の正しい動かし方を写真で解説します。さらに、そのステップアップとして手首と肩の振り子運動による、スイング解説も行ないます。「ダウンブロー打法」で注目を集める森プロによる、手の動きにフォーカスしたゴルフレッスン書は、アマチュアゴルファー必読の一冊です。
公開日:2020.09.02