理想の食事の割合は5:3:2
内臓脂肪を効率よく落とすためには、糖質の摂取を控えめにすることが大切です。炭水化物とたんぱく質、脂質をバランスよくとるよう意識しましょう。
●内臓脂肪を落とすなら炭水化物(糖質)を減らしてたんぱく質を増やそう!
厚生労働省と農林水産省が作成した「食事バランスガイド」は実はバランスが悪く、1日の主食の目安を参考にすると、1日の総摂取カロリーの50~60%を糖質でとることになってしまいます。糖質を減らして、その分たんぱく質を増やすのがおすすめです。
●炭水化物を減らしてたんぱく質を増やそう
食べ物に含まれる成分のうち「炭水化物」「たんぱく質」「脂質」は、人間の体に必要不可欠な三大栄養素です。炭水化物と脂質は体を動かすエネルギー源になるほか、脂質の一部は細胞をつくる材料、たんぱく質は主に筋肉や臓器、血液などをつくるもととして使われます。なかでも炭水化物は「糖質」と「食物繊維」で構成されているのですが、内臓脂肪を減らしていくためには、炭水化物に含まれる「糖質」を控えめにすることも重要です。
日本人が1日に摂取する栄養素は、「炭水化物6:たんぱく質2:脂質2」が一般的だと考えられています。例えば、2005年に厚生労働省と農林水産省が合同で作成した「食事バランスガイド」によると、1日の主食の目安は「ごはん中盛りなら4杯」「食パンなら6枚」「うどんやそばなら3杯」と示しています。この目安に従うと、1日の総摂取カロリーの5~6割を糖質でとることになります。食事バランスガイドはひとつの指標として、日本人の平均的な食事をもとに作成されたものですが、科学的根拠はありません。
内臓脂肪を減らしたいのであれば、食事バランスガイドよりも炭水化物は控えめに。「炭水化物5:たんぱく質3:脂質2」のバランスを意識するとよいでしょう。近年はダイエットなどの目的で、過度の糖質制限をする人もいます。ただ糖質も重要な栄養素ですので、5割以下に減らすのはNGです。1日の糖質摂取の適正量(男性250グラム、女性200グラム)を超えないようにすればよいのです。
【出典】『ストレス0!で内臓脂肪が落ちる食べ方』
監修:栗原毅 日本文芸社刊
監修者プロフィール
1951年、新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。前東京女子医科大学教授、前慶応義塾大学特任教授。現在は栗原クリニック東京・日本橋院長を務める。日本肝臓学会専門医。治療だけでなく予防にも力を入れている。血液サラサラの提唱者のひとり。『眠れなくなるほど面白い 図解 肝臓の話』(日本文芸社)をはじめ、著書・監修書多数。
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公開日:2022.04.17