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ドライバーで遠くに飛ばす練習を今すぐやめるべき理由とは!?【大人のゴルフ練習帳/中井学】

Text:中井学

多くのアマチュアゴルファーは練習場で球を打っていると、「飛んだ」「飛ばなかった」とか、「当たった」「当たらなかった」などと、ショットの結果に一喜一憂しています。言い方を替えれば、練習場でグッドショットを打つことに一生懸命になっているのです。

その上、ドライバーやアイアンが気持ちよく飛んでいかないと気分がよくないせいか、どんなときもフルショットしようとします。アマチュアの方々のフルショットは、「全力スイング」とか「力いっぱい」という考えですから、100パーセントの力を出し切ろうとします。

それがスイングのバランスを崩し、ミート率を低下させてしまう元凶なのです。力まかせに振り回すクセがついてしまっては、コースに出たときに18ホールを通して同じスイングを維持するのは難しくなります。コースにおけるプレーは、誰よりも遠くに飛ばすことを競い合うドラコン競技とはまったく違うのです。

8割スイングが距離感の安定につながる

スタートの1番ホールから上がりの18ホールまで、同じ力加減とバランス、リズムでクラブを振れるようなスイングを、練習場で身につけることが何よりも重要です。大切なのは、スイングをコントロールしやすい力をセーブした「8割スイング」であり、距離感を安定させるためには絶対必要なスイングです。

8割スイングを実践するプロやシングルゴルファーたちの基本練習は何かというと、距離感をつくったりチェックしたりする練習です。「距離感を確実にする」のが目的というわけです。たとえば、7番アイアンでキャリーをきっちりと150ヤード打つということです。アイアンの練習では方向ばかりを考えがちですが、「縦の距離感」を揃えることが肝心です。ターゲットよりも手前にショートしたりオーバーしたりしなければ、左右のブレも少なくなり、自然と方向が安定してきます。

ドライバーの練習も然りです。できるだけ遠くに飛ばすだけが練習ではないのです。コースの状況によってはドライバーの飛距離を230ヤードくらいに抑えたいケースだってありますから、打ちたい距離を決めてスイングしましょう。8割スイングで、ドライバーからウェッジまで距離感を安定させることを意識した練習を多く積んでおくことが大切です。そのためにも8割スイングをマスターしておくのが絶対条件となるのです。

【書誌情報】
『週1回30球で上手くなる!大人のゴルフ練習帳』
著者:/中井学

20年間に渡り多くのアマチュアゴルファーを指導してきた著者の中井学プロ。彼らから聞く声で一番多いのが「一生懸命練習しているのに、なかなかスコアアップできない」という言葉。上達するには練習は欠かせませんが、その成果が表れないのはもったいない練習をしていて、もう少し練習を工夫すれば、もっと早く上手くなれる」とプロは言います。要は練習の無駄を省けば効率が上がり、それだけ上達のスピードも上がるわけです。この本では、「週1回、それも30球程度」で身に付けられる練習の仕方を写真を交えて紹介しています。「ドライバーと9番アイアンによるスイングづくり」「練習場でつかめる的確なボール位置」「上下左右に球を打ち分ける」など、スコアアップに結びつく効率的な練習法が載っています。本書で「練習をスコアに変える」方法を身に付けましょう。