「意識しない」ことが骨格にまかせた自然な動きになるコツ
効率のいい体の動きとは、骨格にまかせた自然体の動きです。骨にまかせて動くといっても筋肉は使われるものですから、筋肉を使わないのとは違います。
骨格を動かしているのは、体の表層部の筋肉(インナーマッスル)です。表層部の筋肉を上手く使って、外側の筋肉(アウターマッスル)は余分な力が抜けている状態が理想です。
人間の体とは不思議なもので、意識すると途端にうまく動けなくなり、無意識であれば体がスムーズに動かせます。心の変化で動きも変わりますから筋肉と同様で、骨格も本当は意識しないのがいいのです。
「骨格から考える」とか「骨格でイメージする」といった表記が本書にたびたび出てきますが、それは説明に具体性を持たせるためで、なるべくなら骨格にまかせた動きは「無意識」や「自然体」であることを念頭に入れてください。
筋肉も骨も意識して動かすのはタブー
私はジュニアゴルファーの育成に力を入れていますが、10歳くらいの子供が一番よい体使いをしています。力もなく、頭で考えることもないので、骨格にまかせた自然な動きができるのです。
大人は筋力もあるので、意識したことを無理にやろうとします。それが自然な動きにならない一番の原因です。意識するという表現は筋肉であろうと骨であろうとタブーです。
では、どうやって体を動かすか? それはイメージです。体は考えて動いていません。イメージしたことを体が勝手にやってくれます。
最初、動きを覚えるときにはもちろん考えながらやりますが、その段階ではぎこちなくて自然な動きとはなりません。
それを繰り返しながら無意識に変換できたときに、自然な動きとなるのです。
【書誌情報】
『ナイスショットは骨で打つ!』
著者:/福田尚也
「骨に任せたゴルフスイング」というテーマで、JPGAティーチングアワード優秀賞を受賞した本書の著者・福田尚也プロ。 同プロのスイング作りは、「骨」(=骨格)をベースにした独自の方法だ。人によって、体型、筋力の違いはあっても、骨格や関節の使い方や動きは誰でも同じ。それを踏まえて、骨格と関節の視点でスイングを理解すれば、万人に共通する正しいスイングが身につく。 この本では、骨と関節、特に肩甲骨と股関節にポイントを置いた、福田プロの“骨スイング”の方法を具体的にひも解き、数多くの写真を交えてわかりやすく解説している。 骨スイングを身につけて、飛距離アップとショットの安定を手に入れよう!
公開日:2020.12.04