両ヒジはなるべく体の近くのポジションにキープ
体の中心から動かすイメージは、「インナーマッスル」と呼ばれる骨の表層部に近い筋肉から稼働させることに通じます。
体の内側を使って動かすと効率よく動かせるというわけです。たとえばカバンを手に持つとして、同じ重さでも持ち方で軽く感じられたり重く感じたりしますよね。
普通に腕を下げてカバンを持てばそんなに重く感じなくても、腕を前や横に水平に伸ばして持つと、とても重く感じてしまいます。そういう意味でも、腕や手はなるべく体の近いポジションに置くことが体の内側を使うイメージにつながり、力みも解消できて体をスムーズに動かしやすくなります。
両ヒジを下に向けておけば自然にたたまれる
わかりにくいようでしたら、両ヒジのポジションで考えてみてください。スイング中、両ヒジはつねに下に向けておくのが基本原則です。アドレスを作るときは、重いものを両手で抱え持つような姿勢で両ヒジを下に向けます。そのときに腕とクラブの重さで両ワキにほどよい締まりが感じられますが、アドレスの両ワキの締まり感覚をキープしてスイングしましょう。クラブを持たずに両ヒジを下に向けてシャドウスイングすると、この感覚がよくわかります。バックスイングで右ヒジが、そしてフォロースルーでは左ヒジが自然にたたまれます。
バックスイングで右ヒジが大きく浮いたり、フォロースルーで左ヒジが引けたりするのは、腕を動かそうとする意識から両ワキがあいてしまうためです。飛ばそうとしてアドレスで両肩が持ち上がるような姿勢になると、スイング中に両ヒジが体から離れやすいので注意しましょう。
【書誌情報】
『ナイスショットは骨で打つ!』
著者:/福田尚也
「骨に任せたゴルフスイング」というテーマで、JPGAティーチングアワード優秀賞を受賞した本書の著者・福田尚也プロ。 同プロのスイング作りは、「骨」(=骨格)をベースにした独自の方法だ。人によって、体型、筋力の違いはあっても、骨格や関節の使い方や動きは誰でも同じ。それを踏まえて、骨格と関節の視点でスイングを理解すれば、万人に共通する正しいスイングが身につく。 この本では、骨と関節、特に肩甲骨と股関節にポイントを置いた、福田プロの“骨スイング”の方法を具体的にひも解き、数多くの写真を交えてわかりやすく解説している。 骨スイングを身につけて、飛距離アップとショットの安定を手に入れよう!
公開日:2020.12.25