自分でルールを設計できる遊びをしよう!
ストレスが過度に蓄積すると、健康を害するようになります。それは、脳にとっても同じです。つねにイライラしたり、物事に集中できなくないといった症状に気づいたら、自分自身がストレス過多の状態になっていることを客観的に確認してください。
これは、自分自身をあたかも外側から見ているように認識する「メタ認知」と呼ばれるものです。
これには脳の前頭前野が深く関わっていると考えられていて、メタ認知で自分の状態を客観的に観察できれば、心のアラームを受け取ることができるのです。
メタ認知をしたら、次はストレス解消です。その際、近年注目を集めている「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」が有効です
これまでの脳研究においては、主として「何かをしているとき」の脳の働きを対象にしてきました。これに対して、「何もしていないとき」の脳を対象に研究を行ない、そのときに活性化する神経回路網として解明されたのがDMNです。
近年の研究によって、DMNには脳のさまざまな領域を調整し、情報や感情など整理整頓する働きがあることがわかってきました。
いってみれば脳のお掃除係のような存在で、これがストレス解消にも効果を発揮していると考えられています。DMNを活性化するためには、意識的にぼーっとした状態をつくる必要があります。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話』
著:茂木健一郎
シリーズ累計発行部数150万部突破の人気シリーズより、「脳」について切りこんだした一冊。「なぜ、脳から意識が生まれるの?」「ひと目ぼれは、どうして起きる?」「頭がいいって、どういう人?」人の脳は不思議でいっぱい。身近な疑問でナゾを解明! いまだに解明されない現代科学最大の謎といわれる脳。脳を知ることは、自分自身を知ることです。テレビや雑誌など、さまざまなメディアで活躍する脳科学者の著者が、脳の働きや仕組みを最新のトピックスや知識を使い、図解を交えてわかりやすく解説します。脳力を最大限に発揮させる方法から、「ひらめき回路」の鍛え方、、AI時代の脳の活かし方、脳の機能まで、疑問形式で楽しく読める脳の話が満載。仕事や学習、恋愛、人付き合いなど日常の生活でも役に立つ、脳のエンターテインメント教養本です。脳は自分を映す鏡。人工知能時代に負けない、ヒトの脳の大きな可能性がわかります。
公開日:2020.09.06