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飛距離アップするにはまずはカラダが自由に動けるかどうかが大事!【中村俊介のコンディショニング講座/ゴルフレッスンプラス】

スウィングづくり前に、まずはカラダづくり
飛距離アップのためのコンディショニング講座

多くのゴルファーが夢見る飛距離アップ。しかし、いくらツアープロやインストラクターのレッスン記事を熟読し、練習に取り入れても結果が出ない……。記事を何度も何度も読み直すよりも、カラダのコンディショニングを見直してみよう。

インストラクターに教わったことができない肉体に問題アリ

●まずは「自由に動けるカラダ」を目指そう!

どんなに優秀なインストラクターがあれこれとスウィング指導を重ねても、なかなかうまくならない人がいます。これは、そのインストラクターの指導がいけないのではなく、指導を受ける人のカラダが、教わったことをその通りに表現できるコンディションにないことが多いのです。でも、インストラクターはカラダのコンディションを改善する専門家ではないので、指導を受ける人の今あるコンディションに合わせて工夫して教えていくしかありません。そこで、やりたい動きができるようにカラダを変えていく、私たちトレーナーの出番になります。カラダがよくなれば勝手に動きは変わる。意識しなくてもいい動きができるようになります。

「LinkPerformanceStudio」の会員の方で、2回目か3回目くらいのトレーニングで明らかにヘッドスピードが上がった人がいました。私はトレーナーですから「こういうふうに振ってください」と言うことはありません。フィニッシュまで振り切れるようになるトレーニングをして、最後に確認したら〝振れちゃった〟のです。本人もびっくりしていましたが、カラダの使うべきところが使えていれば、こうなる。カラダが変わればスウィングは自ずと変わってくるのです。よく「タメ」といいますが、意識してためているわけではなく、結果としてたまっているように見えるだけ。「トップでひと呼吸置きましょう」は、タメでもなんでもなく止めているだけなのです。同様に、「フォローでヒジを伸ばす」。これも同じで、意図的に伸ばすのはダメ。フォローでヘッドが走って、手の力が抜けていれば、引っ張られて勝手に伸びます。プロに伸ばす意識はありません。

飛距離アップというと、スキル(技術)から入るアマチュアゴルファーが多いと思いますが、まずはカラダが自由に動けるかどうかが大事。そのために必要なものがフィジカル(肉体)の柔軟性です。動けるようになったうえで、動きを安定させていく(筋力)。安定してきたら、スピードをつけていく(瞬発力)。フィジカルの柔軟性、筋力、瞬発力を手に入れたら、その上にスキルが乗ります。いいスウィングができるようになったら、今度はその上にコースマネジメントが入ってくる。この3つが揃ってピラミッドが完成し、しかもそのピラミッドが大きくなっていくほど、ゴルフ全体のパフォーマンスが向上するのです。

ただし、ストレッチで柔軟性を得たからといってスコアが上がるわけではありません。上がる可能性はありますが、直結ではない。とはいえ、ピラミッドの土台となるフィジカルを無視してスキルばかりを磨いても、飛距離アップにはなかなかつながらないでしょう。残念ながら20歳を過ぎると、何もしなければ後退していくのが人間です。それに抗あらがうには、何らかの運動をすることで、若いときとまではいかないまでも、実年齢よりもいい状態にはなる。刺激を加えるとカラダは変わります。

ただし、基本的にカラダの変化は、即変わるものは即戻ります。そして、長い年月をかけて変わったものは、すぐには落ちない。なので、変わったカラダを定着させるためには、回数が必要です。週1回はカラダにトレーニングで刺激を入れないと後退し、週2〜3回入れると向上する。次のページで紹介するストレッチは、基本毎日続けてください。ラウンド前にもおすすめです。

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【出演者情報】
●中村俊介
筑波大学大学院でスポーツ医学を学び、2006〜09年に片山晋呉プロの専属トレーナーを務める。その後は各種競技の代表選手のトレーニング、コンディショニングを指導。現在はJLPGA ツアーに帯同し、女子プロのコンディショニングを行う。東京・港区に2020 年7月にオープンした「LinkPerformance Studio」(http://link-inc.tokyo)ではヘッドトレーナーを担当

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