プレイを見落とさないコツ
スコアをつけるときに、グラウンド全体が見やすい位置に座るのが基本だ。ただプレイによっては、見やすいはずだった位置が、かえって見にくくなることもある。そういうときは、身体の向きを変えたり、意識をして視界に入れるようにしたりして、大事なプレイを見逃さないようにする。一塁側ベンチと三塁側ベンチで、視野に違いがあることも知っておこう。
一塁側ベンチからの視界
一塁ランナーとの距離が近いため、バッターを視界の中心に入れると、一塁ランナーが見えにくくなる。少しピッチャー方向へ身体を向けて、ダイヤモンド全体が見えるようするといい。
スタンドからの視界
場合によってはスタンドからスコアを付けることがあるかもしれない。上からだとランナーの動きは、手に取るようにわかる。でもピッチャーのボールがバウンドしたかしないかはわかりづらく、ワイルドピッチかパスボールかの判断は難しい。
二塁のベースカバー
牽制や盗塁で、二塁へ送球されたときは、必ず「4」か「6」かを確認して、つぶやくようにする。何もなければ問題ないが、エラーが起きてからどちらか思い出すのは難しい。
書ききれないうちに初球打ち
ややこしいプレイがあったときや、複数のマスに記入しなければならないとき、書き終わらないうちに次のバッターが初球打ち。こんなとき、とりあえず進塁したランナーの位置だけは確認して、さっとメモをしておく。打った方向やそのバッターのことは確認できても、進塁してしまったランナーの位置は、思い出しにくいからだ。
【書誌情報】
『少年野球 スコアのつけ方』
監修: 一般社団法人 日本野球機構(NPB)
“我が子が少年野球を始めた親御さん”にターゲットを絞った1冊。試合時にスコアブックを付ける役割が、選手のお母さんに依頼するチームが多いことから、スコアの付け方をゼロから解説します。モデルは全て小学生を使い、全て小学生野球のルールでの内容構成です。少年野球のスコア記載はプロ野球よりも様々なことが起こり、スコアを書く側からすると何倍も難しいもの。小学生で起こりがちなスコア記入例&プレーを、野球初心者のお母さんたちの声を拾って重点的に解説します。また、監修には日本野球機構(NPB)の現役公式記録員についていただき完璧な最高峰のスコアの付け方を伝授します。
公開日:2020.07.04