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生活習慣の他に体のゆがみを生むものとは!?【ゆがんだ背骨の整え方】

Text:栗原隆

筋肉の衰えや筋力の低下は、老化や運動不足から

生活習慣のほかに、体がゆがむ大きな原因のひとつが「老化」です。成人の筋肉量は体重のおよそ40%ですが、20代をピークに徐々に減少します。70歳では20歳に比べて約30〜50 %も低下し、年に1%ずつ筋肉量が減るといわれています。また、筋肉を構成する筋繊維数が減少し、萎縮し硬くなることで筋力が衰えてしまい、よい姿勢を維持することが困難となり、ゆがみを招きます。とくに大腰筋や腸骨筋などの骨盤と背骨をつなぐ大きな筋肉が衰えると、背骨や足を支えることが難しくなり、ゆがみが急速に進むといわれているのです。

また、脊柱の椎骨や椎間板の劣化、骨粗しょう症による骨の変形やもろさからくる骨折などで体がゆがむことがあります。このように、老化や運動不足などによって筋肉の衰えや筋力の低下が起こると、バランスのとれた姿勢を保つことができなくなっていきます。しかし、年齢に関係なく筋肉を鍛えることは可能です。また、スクワットなどで骨に負荷をかけたり、カルシウムやビタミンDを補給したりすると骨の劣化を防ぐこともできます。

疲労やストレスなど、ゆがみの要因はいたるところにある

体を動かすことはゆがみ防止に最適ですが、片側だけ使い続けていると、体もその動きに合わせてゆがんでいきます。たとえば、テニスやバドミントン、ゴルフや野球など、一方向へ体をねじるスポーツがその例です。まちがったエクササイズや自己流の筋トレにも気をつけましょう。正しく体が使われていなかったり、バランスよく筋肉が鍛えられていなかったり、負荷をかけすぎたりしたために、痛みを引き起こし、それがゆがみを助長する可能性があるのです。

疲労もゆがんだ体をつくります。たとえば、同じ姿勢を続けていると疲労感を覚えますが、これは、その姿勢を維持するために筋肉が働き続けてこわばることで血流が悪くなり、酸素が行きわたらない状態になるからです。疲労が蓄積して硬くなり動かしづらくなった筋肉の働きを別の筋肉が補おうとして、骨格のバランスがくずれていくのです。

また、現代社会では人間関係や仕事、睡眠不足などさまざまな要因によってストレスにさらされています。過度なストレスは自律神経のバランスをくずし、内臓や血管などの機能を低下させてしまいます。さらに、ストレスがかかると体は防衛反応を起こし、筋肉を緊張させて体を守ろうとします。筋肉の緊張は首周辺で起こることが多く、首や肩、背中のこりや痛みなどを招きます。このように、疲労やストレスもゆがみに大きく関係していることがあるのです。

【書誌情報】
『ゆがんだ「背骨」の整え方』
著者:栗原隆 「栗原隆ウェルネスクリニック」院長
医師・医学博士。日本医師会認定産業医・健康スポーツ医

体のゆがみの多くは、姿勢や行動のクセによって起こります。肩こりや腰痛だけでなく、不定愁訴や内臓疾患の原因になっているかも。そんな体のゆがみを治す、簡単な体操を紹介する本です。メインはハイハイ体操。一日5分、赤ちゃんみたいにハイハイするだけ。背骨まわりの筋肉のバランスが整い体のゆがみが改善します。肩こりや腰痛などの痛み、猫背やそり腰、おなかぽっこりなどの見た目、冷えや不眠、生理痛などの不定愁訴が改善。それ以外にも、正しい歩き方や組み合わせる体操などを紹介しました。自分のゆがみをチェックして、さっそく始めましょう。