外見、こり、痛みからわかるゆがみ
ゆがみのサインはさまざまな形で現れます。言い換えると、ゆがみが起こると体のあちらこちらに影響が生じるということです。
もっとも顕著に現れ、かんたんにゆがみを把握できるのが、体形です。骨格のバランスがくずれると、猫背などのように姿勢が悪くなったり、メリハリのないボディラインになったりします。また、足の裏のタコ、浮き指や扁平足、あるいはクセによってできた服のシワなど、小さな形跡として現れる場合もあります。
ゆがみが影響を与えるのは体の外側ばかりではありません。こりや痛みもゆがみが引き起こす顕著な症状です。頭痛や首、肩のこり、背中や腰の痛み、ひざや股関節の痛みなど、ゆがみ方によってさまざまな部位にこりや痛みが生じるのです。
そもそもこりや痛みは、筋肉と血流の関係によって引き起こされます。筋肉が正常に収縮と弛緩をくり返していると血流が促進され、筋肉中の老廃物や疲労物質も流されていきます。しかし、体がゆがむと筋肉が正常に動かなくなり、血流も滞ります。そうすると老廃物や疲労物質が回収されずに筋肉内にたまり、さらに酸素や栄養素も行きわたらなくなって筋肉は硬くなります。筋肉が疲労し、硬くなった状態、これが痛みやこりの正体なのです。
【書誌情報】
『ゆがんだ「背骨」の整え方』
著者:栗原隆 「栗原隆ウェルネスクリニック」院長
医師・医学博士。日本医師会認定産業医・健康スポーツ医
体のゆがみの多くは、姿勢や行動のクセによって起こります。肩こりや腰痛だけでなく、不定愁訴や内臓疾患の原因になっているかも。そんな体のゆがみを治す、簡単な体操を紹介する本です。メインはハイハイ体操。一日5分、赤ちゃんみたいにハイハイするだけ。背骨まわりの筋肉のバランスが整い体のゆがみが改善します。肩こりや腰痛などの痛み、猫背やそり腰、おなかぽっこりなどの見た目、冷えや不眠、生理痛などの不定愁訴が改善。それ以外にも、正しい歩き方や組み合わせる体操などを紹介しました。自分のゆがみをチェックして、さっそく始めましょう。
公開日:2021.02.20