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今のプロたちがハンドアップ気味に構える理由とは!?【ゴルフは科学で上手くなる!/石井忍】

Text:石井忍

ハンドアップの構えでのスイングが今のクラブに合っている

現在はクラブもボールも、「あまり曲がらないように」という方向に進んでいます。ですから、一般のアベレージゴルファーの皆さんも「曲げる方向に」意識をシフトしないほうがいいと思います。手元をやや高くしたハンドアップの姿勢でアップライトに構える、あるいはアップライトに振るほうが、今のクラブには合っているといえます。

昔は青木功さんのようにハンドダウンに構えて打つプレーヤーが割合多かったのですが、今では少数派となりました。日本では池田勇太選手、海外ではバッバ・ワトソンらがそのタイプで、クラブパスを巧みにコントロールし、ボールコントロールのテクニックに長けているのが共通点です。

ダウンスイングからインパクトにかけてシャフトが縦にしなってヘッドのトゥ側が少し下がるトゥダウンが起こりますが、ハンドダウンに構えて、インパクトで大きく手元が上がってしまうのなら、最初から少しアップライトに構えているほうが、動きとしては再現しやすいといえます。

現代ゴルフではVプレーンを起こすほうが合理的

こうした現象が起こりにくいようにブライソン・デシャンボーは極端なくらいアップライトな姿勢で構えますし、小平智選手も手元を高くしてアップライトに構えています。倉本昌弘選手も背は高くないですが、アドレスもスイングもアップライトです。スイングプレーンをあまりいじらないで、ストレートに振っていくタイプといえます。

ボールを曲げて打つのが好きな人はVプレーンが傾くし、なるべくストレートに打ちたい人はVプレーンを起こす傾向が多く見られます。その人のゴルフ観もありますが、今のクラブはボールを曲げにくくなっていますから、Vプレーンをなるべく起こしてアップライトに振るほうが現代のゴルフにはマッチしているといえます。

【書誌情報】
『ゴルフは科学で上手くなる! 科学が明かすスイングの原則と上達法』
著者:/石井忍

時代の流れとともにクラブやボールなどの道具が進化してきたが、それに合わせるようにゴルフスイングの研究や分析も進んできた。本書の著者は、スイングをメカニズムの視点で考える「物理的運動」として理解し、それに「スポーツ的運動」の要素を加えることが大事と考えている。スイングを物理的視点から考えると多くの発見があり、スイングの本質に近づいてく。この本はスイングを型にはめて解説するだけのレッスン書ではなく、スイングを科学的に学びたい人に向けた教科書である。その上で正しい体のアクションを覚えれば、上達のキッカケづくりに必ず役立つ格好の一冊といえる。