フェアウェイウッドはダウンブローに打つのがいい?
フェアウエイウッド、特に3Wは「アイアンのようにダウンブローに打つのがいい」という人もいれば、「ソールを滑らせるように横から払い打つ」という人もいて、意見が分かれます。
もちろんライ次第でプロの中にはフェアウエイウッドやロングアイアンでも、わずかにアッパーブローに打つ人もいますが、芝の上にあるボールをきっちりとらえるには、一般のアベレージゴルファーにとってはプラスのアタックアングルで打つのはネガティブな要素が増えてきます。
ではダウンブローに打つのが正解かといえば、一概にそうともいい切れません。
一番いいのはボールのライで判断することです。ボールが芝にきれいに浮いていれば、ドライバーとアイアンの入射角のほぼ中間、つまりほぼ0度のアタックアングルでとらえるイメージがいいでしょう。ボールポジションは左ワキのやや内側です。
よくいわれるように、ホウキで掃くようなイメージで払い打ちするのです。
芝が薄くてボールのライがあまりよくない場合は、ややダウンブローに打ちましょう。でも、無理にダウンブローに打ち込む意識は持たないことです。
スライスをかけるイメージで打ち込むのも間違いではありませんが、スピン量が増えて曲がり幅が大きくなりやすいのです。
「飛ばない」という現象も起こりやすいのでやり過ぎはいけません。少々注文が多くて申し訳ありませんが、3Wは14本のクラブの中で2番目にクラブスピードが速く、そのくせ入射角がシビアという、つまりは一番難しいクラブなのです。これは上級者にとっても同じことです。ご安心を。
【書誌情報】
『ゴルフは科学で上手くなる! 科学が明かすスイングの原則と上達法』
著者:/石井忍
時代の流れとともにクラブやボールなどの道具が進化してきたが、それに合わせるようにゴルフスイングの研究や分析も進んできた。本書の著者は、スイングをメカニズムの視点で考える「物理的運動」として理解し、それに「スポーツ的運動」の要素を加えることが大事と考えている。スイングを物理的視点から考えると多くの発見があり、スイングの本質に近づいてく。この本はスイングを型にはめて解説するだけのレッスン書ではなく、スイングを科学的に学びたい人に向けた教科書である。その上で正しい体のアクションを覚えれば、上達のキッカケづくりに必ず役立つ格好の一冊といえる。
公開日:2021.03.15
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