愛情距離をイメージして不安を解消
これといった理由もないのに、何となく不安に
なってしまうことってありますよね。何が起こる
かわからない将来のことや自分がコントロールで
きない出来事に対して、人は不安を感じやすいも
の。特に最近は新型コロナウイルスの感染拡大な
ど、未知の物事に対する不安がますます大きくな
りがちです。「感染するかもしれない」「感染したら
治るのだろうか」「仕事を失うかもしれない」……
そんな明日をも知れないことへの不安で、気分が
落ち込んでしまう人も少なくないでしょう。
そんな不安な気持ちをラクにするとっておきの
方法があります。それはあなたの周りにある不安
と安心の境界線をはっきりさせること。まずは自
分の周りが10センチくらいの層で守られているこ
とをイメージしてください。そこから徐々に手を
伸ばし、上下左右、届く範囲まで広げていきます。
この範囲は自分が意のままにコントロールできる
範囲であり、家族や恋人など、あなたが心を許せ
る人だけが立ち入れるエリア。この距離を心理学
では「愛情距離」と呼びます。愛情距離を意識す
ると自分の周りには完全な安心があることをイメ
ージできるため、気持ちが安らぎ、漠然とした不
安の解消に役立つのです。
それでも不安で仕方がないという場合は、不安
症状が極度に進んでいるおそれがあります。心療
内科での相談をおすすめします。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 ストレスの話』
著:ゆうき ゆう
「ストレス社会」といわれている現在、
科学や技術の発達で快適になっていく日々の生活とはうらはらに、
ストレスからくる心身の不調に多くの人が悩まされています。
ストレスの原因は仕事や学校、家庭、SNSなど人によってさまざま。
特に最近では、新型コロナウイルスの影響で
これまでの生活様式が大きく変化し、何かと行動も制限されました。
それにより、たまったストレスをうまく発散できずに常にイライラしたり、
不安感がいつまでたってもぬぐえずあまり眠れなくなったり…
また、ストレスは自律神経を乱す原因になるため、
放置すると免疫力も下がり、体の不調を招くことになります。
近年20~30代に多く見られる「過敏性腸症候群」はそのひとつで、
病院に行って検査をしても異常がみつからないのに、
日々便秘や下痢などの腹痛に悩まされる病気です。
早いうちに対処しなければ、
毎日腹痛におびえながら生活しなければならないという
新たなストレスが加わって悪循環に。
本書では、そんな諸悪の根源であるストレスの解消法を医師が解説。
そもそも自律神経が乱れるまでストレスをため込まない男女別の考え方と、
たまってしまったらすぐに自宅で解消できる方法を、
メンタルマネジメントや栄養、運動など実用的な内容で紹介しています。
公開日:2021.08.10