「第二の脳」である腸を活性
体幹部のインナーマッスルが衰えると、便をスムーズに押し出しにくくなり、便秘の一因になります。腸内には体全体の6割以上の免疫細胞が存在しているため、腸内環境が悪化すると病気にかかりやすくなるといわれています。
体全体のなかで、腸は脳に次いで多くの神経細胞が集まっています。腸は脳と密接に関わっていますが、脳の指令がなくても機能できるため「第二の脳」とも呼ばれています。さらに、心のバランスを整える神経伝達物質「セロトニン」の95%を腸がつくり出しています。
「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンは、幸福感をもたらし心身をリラックスさせる効果のある物質です。たとえば食事をしたあとは、リラックスして眠くなります。これは、腸が活発に動いて、セロトニンが盛んに分泌されているからです。
反対に、緊張していると腹痛を起こしたり、強いストレスを感じると便秘や下痢になったりします。このように、心と腸は相互に作用しあっているのです。
腸の状態がよいと、幸福感をもたらすセロトニンが分泌されやすくなり、ストレスを軽減して心のバランスも保たれます。
腸を活性化するのは、食事だけではありません。お腹や背中など体幹部のインナーマッスルを鍛えると、腹圧を高めて内臓の働きを活発にする効果があります。腸の働きも向上させることができるのです。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 体幹の話』
著者:木場克己
新型コロナウィルスの影響でテレワークの導入や、不要不急の外出など、何かと家にいる時間が多くなっているため、運動不足や食事量の変化により、肥満になったり、筋力低下によって太りやすくなったりする人が多くいます。そこで、ダイエットや健康のために非常に重要になるのが体幹力。その言葉は聞いたことがあっても、実際鍛えると普通のアウターマッスルの筋トレと比べてどう良いのか、その効能と効果的な鍛え方などを図解・イラストでわかりやすく紹介します。大人も子供も楽に動けるようになり、さらに太りにくい体になる最強の方法など、今日から使える知識が満載です!
公開日:2021.07.15