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パッティングのラインの基本的な読み方とは…!?【タケ小山のゴルフ超上達ノート】

Text:タケ小山

パッティングを沈めるにはラインが読めているかどうかが重要だけれども、ただグリーン上でボールとカップを睨んでいるだけではラインは読めないんですよ。パッティングのラインを読むためには、まずはそのゴルフ場がどんな場所にあるのかを確認しておかなければなりません。いわゆるロケーションですね。たとえば河川敷のコースだったら、どっちが上流でどっちが下流かを把握しておかなければならないし、山岳コースであればどっちが山側でどっちが谷側かは絶対に知っておかなければなりません。また、シーサイドコースなら海はどっちの方向にあるかを必ず把握していなければダメ。これらを知らずしてグリーンのラインは読めないんですよ。

なぜかというと、ゴルフ場を設計している人がよっぽどいい加減な人でない限り、基本的には地形の流れに反することはしない、という鉄則があるからです。ということはつまり、山から谷に向かって基本的な傾斜があるっていうことですね。シーサイドなら海に向かって傾斜や芝目が行っているのが常識。これが頭に入っていれば、設計者の仕掛けた錯覚によって傾斜がわからなくなるということ がなくなるわけです。ときどきグリーン上で「これって上りだっけ?それとも下り?」なんて迷うことがあるでしょう。そんなときはどっちが山でどっちが谷かを考えればいいんですよ。そうすれば全体の傾斜はわかるから、ボールがあさっての方向に転がっ てしまうという悲惨なことはなくなるわけです。ここでなぜグリーンの傾斜を地形と合わせるのか、と疑問に思う人がいるかもしれないから答えておきましょう。

もし地形の傾斜に逆らってグリーンを造ってしまうと、水はけが悪くなるからいずれ土砂崩れで流れちゃうんですよ。ティグラウンドも同じで、基本的にゴルフ場のティグラウンドとグリーンっていうのは、山から谷のほうに向かって下っているんですね。このことを知っていれば、ラインの読みを間違えなくなるだけでなく、自ずと攻め方も変わってきますよ。山に打ち上げていくグリーンだったら、奥から手前は速いってことがわかるでしょう。だから絶対に奥には飛ばさないというクラブ選択ができるわけです。右が山で左が谷なんていう場合は、右から攻めればグリーンのほうに転がっていくだろうなんて山側に打っていく人がプロでもいるけれど、こういう人は伸びません。なぜなら右に外したらピンまで下りの難しいアプ ローチになる確率が高くなるからですよ。谷のほうに打っちゃったほうが寄せやすいってことが往々にしてあるから、このあたりを考えるか考えないかでラウンドで1打、2打はすぐ変わってきちゃうんですよね。

要するにラインが読める人っていうのは、ゴルフ場の全体図が頭に入っていて、その中で自分がどこのグリーンにいてどっちの方角を向いているかがわかっている人なわけですよ。だからグリーンの傾斜が把握できるだけでなく、風向きもわかるわけです。プロでもキャディに「風どっちからですか?」って毎回聞いているような選手がいるけれども、おそらくその基本的なことができていないんだと思います。プロであれアマチュアであれ、こういうゴルファーは上手くなれないので、そうならないように気を付けていただきたい。ここまでの話で傾斜の話ばっかりで芝目は?と思った人がいるかもしれない けれど、芝目というのは水の流れと一致しますから、基本的に傾斜と同じだと考えていいでしょう。傾斜より芝目の影響が強い状況というのはあまりないので、地形を把握し、傾斜を把握することを心がければ、ラインを読む力というのは物 凄くアップすると思います。

【書誌情報】
『タケ小山のゴルフ超上達ノート 誰も言わない実戦的スコアアップ術』
著者:タケ小山

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