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我慢のゴルフの「我慢」って何だか知っていますか?【タケ小山のゴルフ超上達ノート】

Text:タケ小山

よく我慢のゴルフっていいますよね。「○○プロ、今日は我慢のゴルフで首位キープです」とかアナウンサーがよく言うでしょう。でも我慢のゴルフの「我慢」っていったい何だかわかりますか?おそらく攻めないで守るのが我慢だと考える人が多いと思いますが、そうでもないんですね。たとえばティショットをラフに打ち込んで、ピンまで打てそうにないから横に出す、というようなプレーは確かに我慢のゴルフだけれども、我慢して横に出すだけがマネジメントじゃありません。いまのは勇気のあるショット ですね、っていうのもゴルフのゲームでは「我慢する」と同義語なんです。横に出すのも勇気ですからね。

要は逃げてばっかりなのが我慢のゴルフではないってことです。ピンまで150ヤードの池越えが残ったとしましょう。あなたの7番ウッドはキャリーが150ヤード。10回打って5回は150ヤードのキャリーが出せます。このとき確率が5割しかないから安全なサイドを狙って100ヤードを打って50ヤード残すのか、それとも5割あるから思い切って池越えを狙うのか、という選択肢があるわけですが、刻むのが我慢で、狙うのが勇気だと分けることはできません。あくまでもそれは自分との駆け引きであり、池越えを狙うというのは決してマネジメントとして間違っていません。林の中にボールが入ってしまい、木と木の狭い隙間を通そうとするのは往々にして無謀です。出球を正確に管理できる技術があれば無謀ではなくマネジメントと呼べますが、技術のないアマチュアが成功する確率もわからずにチャレンジするのは無謀であり、それはマネジメントではないということです。木に当たってさらに林の奥にボールがいったりしたら、それこそ大惨事じゃないですか。

自分の腕を考えて無理だと思ったらやらないことが大事だし、どこにも出せるところがなかった場合は、1センチでも1ミリでもホールに近づくことを考えればいいんです。このように、我慢のゴルフとは自分の技量を知った上でのマネジメントと言い 換えることもできますが、実際のプレーでは別の我慢が必要な場合があります。それはゴルフは1人でプレーするわけではないということに大きく関係していて、つまり同伴競技者がいるということです。ゴルフはコースとの戦いとはいっても、実際に目の前にプレーヤーがいますし、その人物が自分のプレーの妨げになる場合もあるんですよ。競技ゴルフに出たら偏屈なオヤジがいて、 日中ああだこうだと難癖つけられるときもあるでしょうし、めちゃくちゃプレーが遅いプレーヤーがいる場合だってあるんです。人が打っているのに動いたり、さっさと歩き始める人も多いですよ。そういう人に引っ張られないように我慢しなくちゃいけないんですね。

迷惑なプレーヤーというのはプロアマ問わずいます。じゃあそういうマナー違反、ルール違反の人たちをどうすればいいかというと、プレー中は無視したほうが賢明です。もちろん間違いはその場で正したほうがい いに決まっていますが、プレー中に注意したりすると、必ず自分のプレーがおかしくなってしまうからです。ここは勇気ではなく、我慢のしどころです。これは私の経験論です。試合で何度も注意したことがありますけれど、自分にとっていいことはありませんでした。やはり心が動揺してしまうんでしょうね。だから私はラウンドが終わった後に言うようにしています。われわれプロゴルファーは同じ土俵で戦っているので、言わなければいけないことが多いのですが、アマチュアのみなさんはこうしたらどうでしょう。その人とまた一緒に回ることがある場合は、同じことを繰り返させないために言うし、二度と回らない場合は言わないで放っておくのです。競技ゴルフを始めたりすると、この手の問題に直面することがありますから、対処の仕方を決めておいたほうがいいと思います。

【書誌情報】
『タケ小山のゴルフ超上達ノート 誰も言わない実戦的スコアアップ術』
著者:タケ小山

ゴルフスイングの習得に熱心になるあまり、スコアが二の次になっているアマチュア・ゴルファーが多い昨今。「残念ですが、こういう“スイング道”信者はスコアは作れない」と著者は言う。では、肝心のスコアメークの方法は? 本書では、ショット、アプローチ、パッティング、マネジメント、スコアアップの5項目でその方法を解説。2019年の新ゴルフルールの活用法など、具体例を上げて、わかりやすく紹介している。タケ小山流スコアの作り方が満載の1冊!