脂質は避けつつ、両方摂取することが理想
たんぱく質のクオリティはアミノ酸スコアというもので評価されます。ほとんどの動物性たんぱく質は必須アミノ酸のバランスをよく含み、体内への吸収率も95%以上。筋肉の合成を高めるアミノ酸のひとつであるロイシンも豊富です。
一方、植物性たんぱく質には必須アミノ酸が不足している食品もあり、体内への吸収率も80~85%ほど。すると、「動物性だけとっていればいい」と思うかもしれませんが、献立を考える際にはどちらも取り入れることが重要になります。
動物性たんぱく質で気になるのは肉類に含まれる脂質。脂質は消化吸収をゆるやかにするので、速やかに栄養を摂取したいときには不向き。食材に脂質が少なかったとしても、調理の仕方によっては油が過多になり、摂り過ぎるとカロリーオーバーの原因になります。
植物性たんぱく質では、豆や大豆製品が必須アミノ酸のバランスがよく、低脂肪・低カロリー。脂肪燃焼効果は動物性たんぱく質よりも高いといわれ、ダイエット中に推奨されることが多いですが、1食の重量で比べるとたんぱく質の含有量は動物性よりも低めです。
毎食となると飽きてしまうデメリットがあることからも、両者をうまく組み合わせていきましょう。動物性の摂取比率が30%以下になるとアミノ酸のバランスが崩れやすくなるため、それぞれの割合は1対1程度が目安になります。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 たんぱく質の話』
著:藤田聡
シリーズ累計発行部数130万部突破! ダイエット・健康で超大切な『たんぱく質』をテーマに、健康・実用ジャンルで制作する図解シリーズ最新作!昨今ダイエット業界でも注目を集める『たんぱく質』。せっかく痩せてもリバウンドしてしまう原因は、筋力の低下によるものが多く、その筋力を向上、維持するために欠かせないのがたんぱく質になります。「どんなものに入ってるの?」「リバウンドしないために1日に必要な量は?」「動物性と植物性の効果の違いはある?」など、たんぱく質の疑問を全て解決します。ダイエットのため、家族の健康のため、ぜひ読んで頂きたい一冊です。
公開日:2020.06.16