筋合成を活性化させる必須アミノ酸
人の体を構成する約10万種類のたんぱく質は、わずか20万種類のアミノ酸の組み合わせによってつくられています。このうち「BCAA」と呼ばれるアミノ酸が、筋肉の増強に大きく関わっています。たんぱく質を効率よく摂取することでリバウンドしない体がつくれるので、アミノ酸については是非知っておきたい要素です。
BCAAとは「Branched Chain Amino Acids」の略称で、日本語では「分岐鎖アミノ酸」と訳されます。「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の3つの非必須アミノ酸がこれにあたります。
BCAAの特徴は、ほかのアミノ酸と比べて、筋肉の合成を促す働きが高いことに加え、筋肉の分解を抑える作用もあることです。なかでも重要な役割を担っているのがロイシンです。ロイシンには、筋肉細胞内の遺伝子に筋肉を合成するよう指令を伝える物質「エムトール」を活性化させる働きがあります。
運動時にロイシンを含むたんぱく質を摂ると、エムトールが活性化され、より多くの筋肉が合成されることになります。調査によると、ロイシンの摂取量が少ない高齢者は、筋肉の量も減少傾向にあることがわかっています。
ロイシンを豊富に含む食材としては、牛肉や卵、白身魚などが挙げられます。また、集中的に筋肉をつけたい場合は「ホエイプロテイン」「ミルクプロテイン」といったロイシンを効率よく摂取できるプロテインを活用することも手段のひとつです。
ダイエットのために筋肉をつけて、リバウンドのない体をつくるためには、こうしたアミノ酸の質に着目することも大切になります。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 たんぱく質の話』
著:藤田聡
シリーズ累計発行部数130万部突破! ダイエット・健康で超大切な『たんぱく質』をテーマに、健康・実用ジャンルで制作する図解シリーズ最新作!昨今ダイエット業界でも注目を集める『たんぱく質』。せっかく痩せてもリバウンドしてしまう原因は、筋力の低下によるものが多く、その筋力を向上、維持するために欠かせないのがたんぱく質になります。「どんなものに入ってるの?」「リバウンドしないために1日に必要な量は?」「動物性と植物性の効果の違いはある?」など、たんぱく質の疑問を全て解決します。ダイエットのため、家族の健康のため、ぜひ読んで頂きたい一冊です。
公開日:2020.06.22