甘いものだけが糖質とは限らない
まず「糖質」と「炭水化物」、この2つの違いをしっかり把握することからはじめましょう。三大栄養素という言葉をよく耳にすると思いますが、これは人間が活動するために必要なエネルギーになるもので、炭水化物、脂質、タンパク質の3つがそれにあたります。炭水化物はご飯やパン、うどん、パスタなど主食として摂る穀類以外に、さつまいもやじゃがいもなどのイモ類、砂糖やはちみつ、さらに果物にもたくさん含まれている栄養素です。
そしてこの炭水化物から食物繊維を抜いたものが糖質となります。糖質はさらに、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類、糖アルコールなどに分類されます。糖質は甘いと思われがちですが、甘くないイモ類やかぼちゃ、おせんべいなども多糖類であるでんぷんの含有率が高いため、食べ過ぎれば、糖質を多く摂ることにつながります。
かつて、「炭水化物抜きダイエット」が注目されたことがありましたが、炭水化物を抜いてしまうと、糖質に加え、食物繊維まで抜くことになります。食物繊維は脂質やタンパク質同様、人間の活動には必要なものであり、糖質を摂取した際の血糖値の上昇をおだやかにする役目を果たすこともわかっています。減らすべきは糖質のみなのです。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』
著:山田悟
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』
著:山田 悟
昨今、健康法やダイエット法として“糖質制限”が浸透し定番となっていますが、一度やってみたものの挫折してしまう人も多く「一生続けるのは現実的じゃない…」「やっぱり主食を食べたい」という声も少なくありません。
本書では『炭水化物』をテーマに、ガマンせずに食べながら痩せる方法や生活習慣病の予防に役立つ知識を、糖尿病専門医でもある著者が図解でわかりやすく解説します。
すべてのカギは『血糖値』。血糖値と聞くと、糖尿病など生活習慣病の人だけが気にするべき数値のようなイメージがあるかもしれませんが、健康診断の数値にあらわれない『食後高血糖』は成人の2人に1人に起きているといわれており、誰もが他人事ではない数値です。
炭水化物を食べながらでも血糖値を上げない食事法を具体的に紹介し、「GI値の低い食品って太りにくいの?」「外食のときはどうすればいい?」「食べ過ぎてしまったら翌日は食事を抜くべき?」といったギモンにも医学的に回答。さらに「白米よりチャーハンのほうが太らない」「油はたくさん摂ってOK」「朝のフルーツはNG」など、今までの固定概念を覆す新常識も。
最先端の研究にもとづいた食事法で、炭水化物や糖質を「食べられない」ではなく「どう工夫して食べるか」がわかる、楽しく一生続けられるメソッドが満載の一冊です。
公開日:2024.04.01