べジファーストよりもカーボラスト
健康的な食べ方として一般的に知られているのが、野菜から先に食べる「ベジファースト」です。しかし、ロカボがすすめるのは糖質の多い主食やデザートを最後に食べる「カーボ(炭水化物)ラスト」です。魚→米、肉→米という順番が、米→肉という食べ方に比べ血糖値が上がらなかったという報告もあります。
カーボラストにすると血糖値の上昇がゆるやかになるのは、脂質(油)やタンパク質を最初に摂ることでインスリン分泌を促進する「インクレチン」というホルモンの働きが活発になり、血糖値の上昇を抑えるからです。また、食物繊維が腸内の腸内細菌の働きによって短鎖脂肪酸という脂に変わりますが、その後、インクレチンが分泌されることもわかっています。
カーボラストには、もう1つメリットがあります。おかずをたっぷり食べると、主食に到達する頃には満腹になっているということです。そうすれば、主食は少しで済みます。主食を食べる時間も重要で、理想は食べはじめてから30分後。晩酌をする人なら、おかずをつまみつつゆっくり飲めば、30分はあっという間です。ただし、糖質の多いお酒への注意を忘れずに。忙しい朝や時間が限られたランチでは難しいかもしれませんが、それでも20分は空けましょう。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』
著:山田悟
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』
著:山田 悟
昨今、健康法やダイエット法として“糖質制限”が浸透し定番となっていますが、一度やってみたものの挫折してしまう人も多く「一生続けるのは現実的じゃない…」「やっぱり主食を食べたい」という声も少なくありません。
本書では『炭水化物』をテーマに、ガマンせずに食べながら痩せる方法や生活習慣病の予防に役立つ知識を、糖尿病専門医でもある著者が図解でわかりやすく解説します。
すべてのカギは『血糖値』。血糖値と聞くと、糖尿病など生活習慣病の人だけが気にするべき数値のようなイメージがあるかもしれませんが、健康診断の数値にあらわれない『食後高血糖』は成人の2人に1人に起きているといわれており、誰もが他人事ではない数値です。
炭水化物を食べながらでも血糖値を上げない食事法を具体的に紹介し、「GI値の低い食品って太りにくいの?」「外食のときはどうすればいい?」「食べ過ぎてしまったら翌日は食事を抜くべき?」といったギモンにも医学的に回答。さらに「白米よりチャーハンのほうが太らない」「油はたくさん摂ってOK」「朝のフルーツはNG」など、今までの固定概念を覆す新常識も。
最先端の研究にもとづいた食事法で、炭水化物や糖質を「食べられない」ではなく「どう工夫して食べるか」がわかる、楽しく一生続けられるメソッドが満載の一冊です。
公開日:2024.04.26