スイングの科学的な分析が進んでいる
「フォース」の向きとタイミングが大事であるというようなことは、私がひらめいた新発見ではなく、欧米のティーチング界ではもはや常識的です。
これは、ここ5〜10年ほどの間で、欧米のゴルフティーチングの世界に、バイオメカニクスをはじめとした科学的なアプローチが急激に普及したことが原因です。その結果、これまで経験則的に知られていたことやイメージで語られていたことがどんどん科学的に解明されはじめ、理由や仕組みが明らかになって、論理的に説明されるようになってきたのです。
事実、近年の欧米のトップコーチたちのアカデミーには、フォースプレートなどの加圧センサーや超高速度カメラ、トラックマンなどの弾道計測器といった高額な計測機器類が導入され、トッププロたちのスイングを解析し、データ化するのが当たり前になっています。
【書誌情報】
『フォース理論で飛ばす! 世界基準の飛距離アップ術』
著者:吉田洋一郎
飛距離アップの方法として、腕力に任せてクラブを思い切り振ること、そのために筋力トレーニングが必要と考えるゴルファーが多い。ただ、これは勘違い。飛ばすためには力んで振ってもダメですし、トレーニングによって直接的にスイングがよくなるわけではないのです。だからこそ、筋力に頼らないスイングを目指すほうが効率的といえます。では、飛距離アップには何が必要か。それが本書のテーマである「フォース」なのです。「フォース(FORCE)」とは英語で、「力」という意味。スイングに関わるすべての力で、筋力だけでなく、重力、反力、遠心力など自分の外にあるエネルギー(外力)も含んでいます。この本では、「フォース」を効率的に使ってスイングスピードを上げ飛距離を伸ばす方法を紹介。外力の中でも「地面反力」「遠心力」「反動」「ミッドハンドフォース」の4つに焦点を当て写真、図版を多用して解説しています。また、アマチュアゴルファー4人に著者が実践レッスン。「フォース理論」に基づく指導を1カ月行い、その成果も収録しています。
公開日:2020.07.14