体がよみがえる『水のチカラ』
●さわやかな気分を体の内側から
人間は睡眠中にコップ1杯分の汗をかくといわれています。朝起きたとき、喉はそれほどかわいていないけれども、体はプチ脱水状態に。それに気がつかず動き始めると、体の調子が悪いなぁと感じるだけでなく、自律神経にも良くありません。こうした朝のリズムは夜まで影響を与えるため、心因性腰痛の改善のためにも、起き抜けの行動は大事です。
一日をシャキッとさせ、脱水症状を防ぐために行うべき行動は、ズバリ『1杯の白湯や水を飲む』ことです。たった1杯の水は、胃の負担が小さく吸収も良いです。内臓が動き出すことで、交感神経が働き出します。その結果1日の起床後、早めの活動が可能になります。そして、その習慣を続けることで便通や肌トラブル、睡眠にまで好影響が期待できます。水のとり方のルールは2つ。まず、コップ1杯の水は一気に飲まないこと。たくさんの水分を一気に入れるのは、胃に刺激が強いので、ゆっくりと内臓をいたわりながら起こしていくイメージで飲むといいでしょう。2つめは、冷たい水はNG。常温やぬるめの白湯のほうが胃の負担が小さく、吸収も良いです。1日で1〜2L程度の水を取るように心がけましょう。朝だけでなく、日中もこまめに水分を補給する癖をつけると隠れ脱水状態を防ぎ、自律神経が整うきっかけを作ることができます。
一杯の水があなたを大きく変える
【出典】『原因不明の腰痛は自律神経が9割』
著:小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。スポーツ庁参与。順天堂大学医学部卒業、同大学院医学研究科を修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、現職。自律神経研究の第一人者として、トップアスリートや文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)、『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』(幻冬舎)など、著書も多数。
病院で検査してもわからない……。原因不明の腰痛を“自律神経”から改善する一冊。国内でおよそ3000万人が悩んでいるとも言われている『腰痛』。
腰痛の原因はぎっくり腰やヘルニアなど様々ですが、実はその80%以上が原因不明と言われています。コロナ禍でカラダを動かすことが少なくなったため、「座りっぱなしだったから」「運動不足だから」と腰痛の原因を運動不足や筋肉疲労によるものだと思い込み、原因を突き止めようと病院を受診しても、結果は『異常なし』。よくわからないまま筋弛緩剤や炎症を抑える薬だけ飲むも、なかなかよくならない、という人が多くいます。また、腰痛は気になるがゆえにインターネットで検索すると、ガンや膵炎などの症状と一致することもあり、長く続くと不安に煽られて毎日楽しく生活することができなくなってしまうことも。そんな長引く謎の腰痛ですが、それはストレスと自律神経の乱れから来る現代病『心因性腰痛』かもしれません。本書では、そんな原因不明の腰痛を持つ人に向けて、自律神経の名医が腰痛の原因になっている自律神経を整えて痛みを取る『心因性腰痛』の改善法を紹介します。リラックスするための入浴法から腸がよみがえる食事法、心を軽くするために必要な考え方、生活習慣など、誰でもすぐに実践できる心因性腰痛の改善法を掲載します。しつこい痛みで、マッサージ・整体・針など、どんなに骨や筋肉への治療を試しても良くならない腰痛をお持ちの方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。
公開日:2022.04.03