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よく言われている「筋肉痛の原因は〝乳酸犯人説〟」は濡れ衣だった!?【人体の不思議】

Text:荻野剛志

傷ついた筋線維を修復する炎症説が有力!

運動のあとに出てくる「筋肉痛」には、「即発性」と「遅発性」の2種類があります。「即発性筋痛」は、その名のとおり運動した直後、早ければ運動している最中に起こります。筋肉が熱く、重い感覚になるような痛みを感じ、体を動かしたときだけでなく、長時間同じ姿勢で座っているだけでも起こることがあります。この場合の痛みは、疲労物質である「水素イオン」が発生することが原因です。

もうひとつの「遅発性筋痛」は、いわゆる「筋肉痛」のことで、運動して数時間から数日経ったあとに筋肉を動かすと痛みを感じるのが特徴です。筋肉痛の発現は、普段どれだけ筋肉を使っているかなど個人差はありますが、年齢には関係ありません。

これまで、この筋肉痛は疲労によって蓄積される「乳酸」が原因と考えられていました。しかし、現在では乳酸が疲労を起こす物質という考えが間違いだったとされており、この説が〝濡れ衣〟の可能性が出てきたのです。そこで、「筋線維」の損傷を回復する際の炎症が原因なのではないか、という説が台頭してきました。筋線維が傷つきやすいのは、筋肉を縮ちぢませる動きよりも伸ばす動きのときです。筋肉は本来、収縮しながら力を出すしくみになっているため、伸ばされながら力を出すという動きには慣れていません。そのため、スクワットなどで筋肉を伸ばすときに筋線維に大きな負荷がかかり、傷ついてしまうのです。

現在では、この傷ついた筋線維を治そうとして炎症が起こり、筋線維を包む筋膜にヒスタミンやアセチルコリン、ブラジキニンなどの痛み物質が刺激を与えることで筋肉痛になる、という説が有力となっています。、筋線維が切れることで筋肉痛が起こるという説もありますが、筋線維には痛みを感じるしくみがないため、これは違うようです。

『眠れなくなるほど面白い 図解 人体の不思議』はこんな人におすすめ!

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以上の方には「図解 人体の不思議」は大変おすすめな本です。

テレビやインターネットには健康に関するさまざまな情報があふれており、スマートフォンで専門的な知識ですら手軽に検索することが可能です。しかし、これらの健康に関する情報にはさまざまな内容が含まれており、その真偽を含めた有用性(どれが大事な情報か)を判断することが難しい状況があるように思われます。

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本書では、人間の“からだ”についての理解を深めるための基本的な疑問を取り扱い、図解を入れながら、わかりやすく説明しています。読めば皆様の“からだ”のことをもっと知ろうとする意欲を刺激し、さらに知識を得るための第一歩となってくれるはずです。

脳は重くてシワの数が多いほど頭がいいのか?

生物の体には不思議なポイントが沢山あります。そして特に最も神秘的なカラダの部位と言えば人間の脳です。まずは、人体の脳における不思議について解説しましょう。

動物と脳の関係を比較すると、一般に小動物ほど体重の割に脳が重く、逆に大型動物ほど軽いことがわかります。動物の脳と体重の間には、「脳の重量は体重の0.75乗に比例する」という規則性があり、これを「スケーリング」といいます。ただし、この動物界の普遍的な規則にあてはまらない動物がいます。それがヒトです。ヒトは、動物の中では例外的に大きな脳を持っているのです。

また、ヒトの場合、アインシュタインの脳が1230グラムと一般的な成人男性の脳(1350〜1500グラム)よりも小さかったことから、脳の大きさと頭のよさは関係ない、ともいわれます。しかし、カリフォルニア大学の「脳の大きさと知能指数(IQ)の関係」の研究では、わずかながら脳の大きな人ほどIQが高く、とくに「大脳皮質」の「前頭前野」と「後側頭葉」の皮質が厚い人のIQが高いという結果が発表されました。

天才は生まれつきではない、幼少期がポイント

ところが、さらに研究を進めると、皮質が厚くてもIQが高くない人がいることもわかりました。このことから「IQの高さは皮質の厚さより、脳が幼少期にどれだけ成長したかが重要」といわれてきました。この説を裏づけるように、IQが120以上の人の脳は、7〜9歳頃の幼少期にはむしろ平均よりも皮質が薄く、その後13歳まで肥大化し、厚みを増し続けていたとされ、幼少期の教育熱は高まりそうです。

しかし、一方でIQはあらゆる知能を網羅した数値ではなく、万能性がないことも把握する必要がありそうです。昔からよく「脳みそのシワが多いほど頭がいい」といわれます。しかし、脳のシワは胎児のときに大脳が形成される過程でつくられ、生まれたときにはすでにできあがっているため、成長してどんなに勉強してもシワの数は増えないそうです。

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【書誌情報】
『図解 人体の不思議』
監修:荻野剛志

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