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開幕ローテからリリーフも経験。今季12先発23試合に登板した千葉ロッテマリーンズドラ1左腕、鈴木昭汰!【ラブすぽ独占インタビュー】

Text:花田雪

ドラフト1位で入団した今季は開幕ローテーションの座を手中にし、勝ち星こそ1勝ながら23試合(先発12試合)に登板。プロ1年目から先発・リリーフでしっかりと経験を積んだ鈴木昭汰投手。契約更改直後、スーツ姿でインタビューにこたえてくれた鈴木投手に、1年目で感じた手ごたえと課題、来季へ向けての意気込みを伺いました!

プロ1年目の経験を来季に生かして
「この1年があって良かった」と思いたい

――改めて、1年間お疲れ様でした。今日はユニフォームではなくスーツ姿ですが、初めての契約更改を終えて率直な感想は?

鈴木 めっちゃ緊張しました(笑)。普段とは少し違ってかしこまった感じなので……。

――契約更改の席で、チームからはどういう言葉をかけられたのでしょう。

鈴木 1年間いろいろな経験ができたと思うから、それを来季に生かしてほしい、期待していると言ってもらえました。

――その言葉にもあるように、今季はルーキーながら開幕ローテーションをつかみ、その後リリーフへの配置転換も経験しました。1年間通して振り返ると、どういう手ごたえを感じていますか。

鈴木 前半戦の自分のピッチングはとても良かったと思っています。ただ、それを1年間続けなければいけないことも実感しました。後半にかけて体力不足を痛感しましたし、そこをしっかりとクリアして、来季はシーズン通してチームに貢献できるようなピッチングをしたいです。

――開幕直後は勝ち星にこそ恵まれませんでしたが、先発としてしっかりと試合を作る試合が続きました。プロの舞台でも「通用する」と思えた部分は?

鈴木 自分のピッチングスタイルでもある「真っ直ぐ」ですね。強気に攻めることもできていましたし、「ファウルにしたい」と思って投げた真っ直ぐで、しっかりとファウルを打たせることもできたので、理想に近いピッチングだったと思います。

――大学試合から「左の本格派」と呼ばれていましたが、プロ入りにあたって何かを「変える」ようなことはあった?

鈴木 逆に、変えないようにしました。大学までやってきた自分のスタイルでプロに入れたので、その強みは消さずに、自分の持ち味を伸ばしていこうと。

――あえて「変えない」ことでプロで何が通用して、どこが課題なのかを探る意味もあった。

鈴木 そうですね。その意味での手応えは感じることができました。ただ、先ほども言った「1年間通して投げ続ける」という部分では反省点も多いです。

――中盤以降、調子を崩してしまった要因をどう自己分析していますか?

鈴木 まずは調子の波が激しかったなと。中盤、後半にかけてスピードも落ちてしまったし、やはり1年間戦い抜く体力が自分には足りなかったんだなと思っています。

――開幕からしばらく、好投しながらもなかなか「プロ初勝利」をつかむことができなかった。初勝利はプロ5試合目でしたが、焦りのようなものは感じましたか?

鈴木 自分の中では良いピッチングもできていたし、勝ちがすべてではないということもわかっていて、それを自分にも言い聞かせていました。ただ、それでも心のどこかで「早く勝ちたいな」という思いはありました。

――プロ1年目、「早く初勝利が欲しい」という気持ちにはなってしまいますよね。初勝利後はリリーフ、先発、終盤にまたリリーフと配置転換も多い1年でした。そのあたり、調整の難しさもあったと思うのですが。

鈴木 先発で6~7イニング投げるのとリリーフで1イニングに全力で集中するのは全然違います。リリーフで投げた後に先発でも同じ感覚で投げてしまったら持ちませんし、そのあたりの「切り替え」はすごく難しかったです。

――来季は「まずは先発で1年間やりたい」という思いがある?

鈴木 ずっと先発をやってきたので、まずはそこを目指したいです。ただ、1年目からリリーフも経験させてもらえて、来季の起用法などはまだ決まっていないと思いますので、どういう形でもチームの力になれるようにオフはしっかり準備したいと思います。

――リリーフの経験は先発に、先発の経験はリリーフに生きますよね?

鈴木 悔しいシーズンだったのは間違いないんですけど、この経験をプラスにして来季しっかりと結果を残すことができれば「あの1年間があって良かった」と思うことできる。そうなるように頑張っていきたいです。

周囲は意識せず、邪念を入れずに
自分のやる事だけに集中したい

――個人としてはもちろん、チームとしても今季は終盤まで優勝争いを展開。プロ1年目から痺れる試合、痺れるシーズンを経験できた。

鈴木 優勝争いをするチームで野球をやらせてもらえたことはありがたいです。来季以降はそのチームの輪の中にもっと入れるようになりたいです。

――今季は早川隆久投手(楽天)、伊藤大海投手(日本ハム、※年齢は1学年上)、リーグは違いますが牧秀悟選手(DeNA)、佐藤輝明選手(阪神)といった大卒のドラフト同期組が1年目から結果を残しました。彼らの存在は刺激になる?

鈴木 同級生で知り合いも多いですし、自分も負けてられないという気持ちはあります。

――高卒プロ入り組でも山本由伸投手(オリックス)、今井達也投手(西武)、堀瑞輝投手(日本ハム)ら、1998年生まれの世代は本当に層が厚い。彼らの中で特に意識する選手はいますか?

鈴木 みなさんが「早川」って言ってほしいのはすごく感じます(笑)。ただ、本当にそんなことはなくて。自分自身、邪念が入ってしまうとダメなタイプなので、周りのことは意識せずに自分のことだけに集中したい。誰かを意識してしまうとどうしても成績を比べたりしてしまいますから。コメント的には面白くなくて本当に申し訳ないんですけど(笑)。

――いえいえ、こちらこそスイマセン……(苦笑)。他の選手もそうですが、自分自身の数字もあまり意識しないタイプですか?

鈴木 防御率は見ます。ただ、勝ちや負けを意識しすぎるとピッチングが小さくなってしまうので、あまり気にしないようには心がけています。

オフは休まずに自分を追い込む!
キャンプに向けて投げ込み&走り込みを徹底!

――「自分の投球に集中する」「自分のスキルを高める」という意味ではこれからのオフシーズンも重要になってくる。プロ1年目のオフは、どう過ごす予定ですか?

鈴木 12月、1月の2カ月間で投げ込み、走り込みをしっかりやって、まずは投げる体力、1年間戦い抜く体力をつける。2月のキャンプに合わせるのではなく、そこまでに追い込んでキャンプ、オープン戦に入れたらなと考えています。

――ということは、あまり「休もう」とは思っていない?

鈴木 休む気は全くないです。体を追い込んで、いじめ抜いて、来季を迎えたいと考えています。

――体を大きくする気はない?

鈴木 サイズアップは考えていないです。むしろ体の中身や質の部分でしっかり高めていきたい。

――来季「1年間一軍で活躍するため」にアピールしていきたい部分を改めて教えてください。

鈴木 まずは自分のスタイルでもある強気のピッチング。自分は「パワーピッチャー」と言ってもらえるので、しっかりと真っ直ぐで押せるようにアピールしていきたいです。

――自分の中でも自信のある球種はやはりストレート?

鈴木 真っ直ぐとスライダーです。そのコンビネーションでしっかり三振を奪えるピッチングをしたいです。

――三振にはこだわりがある?

鈴木 数はあまり意識しないですけど、「獲りたい時に獲る」ことにはこだわりたいですね。たとえば1死満塁、1死二、三塁で三振をひとつ奪えればすごく楽になります。そういう場面で「狙って三振を奪える」ピッチャーを目指しています。

――ありがとうございます!最後に、来季に向けてファンにメッセージをお願いします。

鈴木 まずは今季前半戦のようなピッチングを1年間できるようにしっかり頑張ります。チームとしては今年成し遂げられなかったリーグ優勝、日本一を目指してやっていくので、僕自身、その力になれるようにと思っています。ファンの皆さんも、応援よろしくお願いします!

収録:2021年12月9日
インタビュー及び記事執筆:花田雪
協力:千葉ロッテマリーンズ

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