誰よりも投げるのを嫌がっていたのは山口鉄也
中継ぎピッチャーというのは非常に難しいポジションだ。
1球ごとに変化する試合展開の中で、登板があるかないか自分で予想しなくてはいけない。
ファンは常に肩を作っておけばいいじゃないかと思うかもしれないが、そんなことをしていたら143試合は絶対にもたない。
中継ぎピッチャーは誰もが「できれば投げたくない」とブルペンで思っていたと話す。
投げて仕事をしなければ評価も年俸も上がらないことは頭では分かっているのだが、実際に試合の時は「マウンドに上がる怖さ」のほうが上回ってしまうという。
オンとオフを上手に作れる人が中継ぎピッチャーとして大成すると田原誠次さんは語る。
巨人でそれが凄かったのは山口鉄也だった。
ブルペンでは「投げたくない、投げたくない、こんな場面で投げたくない。誠次、自分の代わりに投げてくれ。」といった感じなのだが、いざベンチから登板指示が出るとパッと気持ちを切り替えて“登板モード”にしてマウンドに上がり、キッチリと結果も出していたとのこと。
公開日:2021.07.09