正しいランニングフォームで効率よく走る
正しいランニングフォームで走ると、身体に余計な負担がかからず、より効率的に走ることができます。ただ、全身運動で身体への負担が大きいため、間違ったフォームで走り続けると、ダメージを与える場合も。正しいランニングフォームはケガを防ぎ、ランニングの効果を高めます。また、いくつかのポイントを意識し続けることで、基本のランニングフォームを身につけることができ、効率的な走りができるようになるでしょう。
ランニング教室で参加者の方にランニングの正しい姿勢をたずねると、多くの人が「前傾」と答えます。実際は背筋を伸ばし、身体の軸は真っすぐで重心がブレないようにすることが重要で、やや前傾姿勢を意識すると、体重移動がスムーズに。背筋だけでなく、骨盤を立てると、より身体の軸が真っすぐになります。また、長い距離を走っていると、徐々に視線が下に向きやすくなりますが、目線を高く保つことで背筋が伸び、正しいフォームを維持することが可能となります。首や肩に力みがあると体力の消耗につながり、疲労につながります。身体の左右の重心バランスにも注意すると、正しいフォームで走れるようになるでしょう。
正しいランニングフォームで効率よく走る
姿勢
姿勢はまっすぐにする。
腕振り
肩を下げリズムカルに振る。
接地
身体の重心の真ん中から、真下のところに脚を着地することがベスト。
上り坂
やや前傾姿勢を意識しながら、歩幅は小さく、小刻みにして、スピードをコントロール。体幹を意識しながらバランス良く走ります。
上り坂になると、どうしても前傾の意識が強くなりがちです。でもそれでは地面からの反発をうまく利用することができず、うまく前に進むことができません。平地を走っているときと同じような姿勢で力まずに走ることが大切です。
【これはNG】目線は常に真っすぐ!
目線が上、または下を向くと、前傾や後傾姿勢になり、地面からの反発をうまく利用できません。上り坂でも5~10m程度先を真っすぐに見て走ってください。きつくなるとどうしても顎が上がってしまいますが、そうなるとうまく呼吸しづらくなるので注意しましょう。
「タイムをロスしないように」「ここで頑張らないと」と気負いがちですが、変に力が入るのはマイナスに。「ペースは落ちてもOK」くらい心にゆとりを持って走ってください。きつくなってきたときには無理に足で頑張ろうとするのではなく、腕を振ることに意識を向けると、足が自然と前に出ます。
【出典】『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』 著:神野大地
【書誌情報】
『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』
著:神野大地
青山学院大学時に「山の神」として一躍脚光を浴び、箱根駅伝4連覇に貢献した神野大地氏。彼が日々実践するトレーニングとランニングメソッドを初心者ランナー向けにまとめた一冊。元々は学生時代、ケガに苦しみ思うように走れなかった時期に、食事やセルフケアを見直しトレーニング法を身体に負担のかからないように改善するなど、様々な改革を実行した神野氏は大学卒業後も自身が考案したトレーニングでケガを予防しながら記録を伸ばしています。正しいランニングフォームで走ることはもちろん重要ですが、走り始める前のストレッチ法や、ランニング後のセルフケアの仕方などランナーの心構えとして知っておきたい実践法を紹介。
公開日:2024.06.10