練習以外でやるべきこと
ランナーにとって栄養を考えることや適切な睡眠をとることは練習と同じぐらい重要。ランナーの身体づくりはもちろんですが、トレーニング後のアイシングや疲労回復に必要な栄養や食事、睡眠を見直しましょう。
夏場も湯舟に浸かって暑さに克つ
身体にかかる負担を最小限に
夏や暑いときのランニングは身体にかかる負担も大きく、トレーニングの強度を下げたり、十分な休息や給水をとることで、熱中症や脱水症状などに最大限注意しなければいけません。その対策の1つとして大事にしているのは、入浴です。暑いときは浴槽に入らないという人も多いと思いますが、夏場でも湯舟につかること血流が良くなり、リラックス。睡眠の質向上や食欲も増進する。また、お風呂に入ることでしっかり水分を摂取する意識も自然に働きます。
また、これはあくまでも僕の持論ですが、クーラーは付けたほうがいいと思う派ですね。以前、無理にクーラーを付けずに我慢している人もいましたが、そういう選手に限って、夏の練習時に離脱していることが多かったような気がします。身体によくないからとクーラーを付けない人もいますが、汗をかくことでひどいときには脱水症状に陥ることもあります。さらに睡眠の質も下がり悪循環になる場合も。もちろん、人それぞれの体質もあると思いますので、一概には言えませんが、何か特別なことをする意識よりも、無理にクーラーや扇風機を使わないということはせず、無茶をしないことが大切です。
疲れた身体を“整える”ランに効く温冷交代浴
温冷交代浴【温】
42~43度のお風呂に1分ほど浸かる。
温冷交代浴【冷】
水シャワー(18度程度)を30秒程度浴びたら、再び温かい湯船に1分ほど浸かる。
温冷交代浴で心も身体もスッキリしましょう。僕は毎日必ず交代浴をしています。合宿であれば温かいお風呂と水風呂があるのでそれらを利用していますが、自宅では「冷」を水シャワーで対応しています。「温」と「冷」の時間配分は2:1。5~10セット繰り返すと疲労回復に効果的です。また女性であれば、血流が改善することでむくみの改善や防止にもつながります。
【出典】『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』 著:神野大地
【書誌情報】
『「山の神」神野大地の必ずやるべきランニングバイブル』
著:神野大地
青山学院大学時に「山の神」として一躍脚光を浴び、箱根駅伝4連覇に貢献した神野大地氏。彼が日々実践するトレーニングとランニングメソッドを初心者ランナー向けにまとめた一冊。元々は学生時代、ケガに苦しみ思うように走れなかった時期に、食事やセルフケアを見直しトレーニング法を身体に負担のかからないように改善するなど、様々な改革を実行した神野氏は大学卒業後も自身が考案したトレーニングでケガを予防しながら記録を伸ばしています。正しいランニングフォームで走ることはもちろん重要ですが、走り始める前のストレッチ法や、ランニング後のセルフケアの仕方などランナーの心構えとして知っておきたい実践法を紹介。
公開日:2024.07.10