ホルモンバランスの異常で食欲が変わってしまう
「短時間睡眠の女性は肥満を表すBMI値(体格指数)が高い」――これは、肥満と睡眠時間の関係について、サンディエゴ大学の研究報告により、わかったことです。
夜ふかしをすると、つい余計なものを食べてしまいがちです。これは、スタンフォード大学の学生と、断眠についての実験を行なったときにも実際に多くみられた典型的な行動でした。
夜遅くに食べることが積み重なり、肥満につながっていくと考えられます。しかし、なぜ寝ないと食べてしまうのか?
起きている時間が長いから食べる量が増えるのではなく、睡眠不足により、食欲にかかわるホルモンが影響を受けているからです。
米国・ウィスコンシン州の住民を対象に行なわれた「睡眠時間とホルモン分泌の関係」についての調査で、睡眠時間が短いほど、食べすぎを抑制するホルモンのレプチンが減り、食欲を増すホルモンのグレリンが増えていることがわかりました。
つまり短時間睡眠によって、ホルモン量が変化し、食欲が抑えられなくなることで食べすぎてしまうのです。
睡眠不足のときには日中の活動量が低下することも影響しているといえるでしょう。健康や美容のためにも、夜しっかり眠ることが大切です。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 睡眠の話』 監修:西野精治
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 睡眠の話』
監修:西野精治
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公開日:2021.06.02