高血圧は何がよくない?
高血圧は、平たく言えば、血管に強い圧力をかけ続けている状態です。通常より強い圧力を受け止め続けた結果、血管壁は硬くなっていき、やがて動脈硬化へと進行する可能性があります。高血圧は日本人にもっとも多い疾患で、患者数は4300万人を超えると言われています。その人数は40代からじわじわと増え始め、50代で急増します。40代以降に高血圧が増えるのは、それまでの喫煙習慣やストレスなども関係しますが、やはり、肥満による体重の増加が大きな要因です。
肥満によって高血圧になる理由はいろいろあります。まず、体についた脂肪によって血管が圧迫され、全身に血液を巡らせるために心臓に大きな負荷がかかることで血圧が上がるということが考えられます。血中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が多い場合では、その圧迫された細い血管にドロドロの血液を流そうとするため、心臓への負担はより大きくなるはずです。
次に、肥満の方は、味つけの濃い食事を好む傾向にあります。すると塩分の摂りすぎになり、血液中のナトリウムを薄めようとする働きで血管内に水分が増え、血液量が増すことで血管に負担がかかり、血圧が上がるということが考えられます。高血圧の人が減塩を勧められるのは、これが理由です。ほかにも、内臓脂肪から分泌される炎症性の物質により血管壁がダメージを受けたり、ドロドロの血液によってプラークと呼ばれるこぶができて血管を詰まらせて血流を悪くしたりなど、さまざまな要因があります。
血管壁にプラークができてしまうと、最悪の場合は心筋梗塞や脳卒中などの深刻な病を引き起こす原因にもなります。週1夜断食で内臓脂肪を落としながら、味覚をリセットできれば、ストレスからくる過食、味つけの濃い料理などから卒業でき、高血圧のリスクを大幅に減らすことができます。
出典:『10万人以上を痩せさせたダイエット専門鍼灸院が教える 一生太らない生活』著/関口 賢
【書誌情報】
『10万人以上を痩せさせたダイエット専門鍼灸院が教える 一生太らない生活』
著:関口賢
若い頃は痩せていたのに、年齢を重ねるにつれて太ってきたり、健康診断の数値が悪くなっていく人は多くいます。本来食べることは人間が生きる上で欠かせないことですが、現代人では逆に体に必要以上の栄養を取り込んでしまって、食べることが逆に不健康を招いてしまっているケースが多く見られます。そのままの生活を続けてしまうと、内臓脂肪によるぽっこりおなかだけでなくやがて生活習慣病となり、最終的には寝たきりになってしまったり、取り返しのつかない病へ発展することも。本書では、そんな体型や数値が気になる人に向けて、10万人以上のダイエットに貢献してきたダイエット専門鍼灸院代表の著者による、内臓脂肪を落として、誰でも簡単に痩せて健康になれる『週1ずぼら夜断食』を紹介します。
公開日:2023.08.20