自尊感情は高いほうでしょうか?②【ゼロからわかるオンライン&リアルのトラブルを回避 人間関係の心理学】
自尊感情が低くなってしまう理由
自尊感情が低くなってしまうのは、複数の理由があります。まず「教育」の影響です。試験中心の評価システムの中で、つい誰かと比較する習慣ができあがります。「親」の期待に応えたいと親の評価に過敏に接していく結果、自尊感情や自己肯定感が低下してしまいます。
大学生を対象とした調査では、過去の学生生活における得意科目や充実感が自尊感情に影響を与えているといい、家族に関しては親子同士が「信頼している」「うまくいっている」と認知している大学生のほうが自尊感情はより高いことを示しています(豊田・松本/2004)。
また「ツール」の影響も大きいと考えられます。いつでもどこでも他人と自分を比較できるSNSの存在によって、自分の存在価値を低く感じてしまうことがあります。
自尊感情を高めるには
自尊感情は簡単には上がらないもののひとつですが、高めていく方法がいくつかあります。
・「自分には価値がある」と認める
・「感情・行動・結果」を認める
・人の評価を気にしない
・欠点は自分の魅力のひとつと理解する
・人間関係を充実させる
・自分の武器を伸ばしていく
自尊感情が低いと思う人は、これらを意識してみましょう。価値がない人などいません。
【出典】『ゼロからわかるオンライン&リアルのトラブルを回避 人間関係の心理学』
著者:ポーポー・ポロダクション 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
「人の心を動かせるような良質でおもしろいものを作ろう」をポリシーに、遊び心をこめたコンテンツを企画している。色彩心理と認知心理が専門で幅広く心理学全般を活用し、ビジネスやコミュニケーション展開を企画、提案している。著書に『色と性格の心理学』、『決定版 色彩心理図鑑』(ともに日本文芸社)などがある。
大好評「ゼロからわかる」シリーズに、「人間関係の心理学」が登場。対面・リモート・SNSでも使える!「人間関係」×「心理学」科学的な研究に裏打ちされた、ストレスゼロの心地いい関係をつくる方法を紹介します。
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近年は、環境の変化によって新しい心理が多くの人に芽生える傾向にあります。オンラインミーティングやメールでのやりとり、SNS上での交流など、対面以外のコミュニケーションの場面も増えました。このような新しい環境でも、トラブルやストレスを回避しながら円滑な人間関係を構築するポイントがつかめる一冊です。
公開日:2023.12.18