自分というゴルファーのキャラクターを設定する
自分がなりたいゴルファーのイメージを絵にしたら、今度はさらにどんなゴルファーなのか、言葉でも表現します。たとえば、いつでも70台のスコアで回るゴルファーとか、ドライバーはいつでも2 5 0 ヤード先のフェアウェイに打てるとか、自分のなりたいゴルファー像を細かく設定するのです。これは、ドラマの登場人物のキャラクターを設定する作業とまったく同じで、自分が将来なるゴルファーを自分でデザインするのです。
やり方は、どんなゴルファーなのかを、なるべく細かく書き出すだけです。書き方は箇条書きでかまいません。自分自身でどんなゴルファーになりたいのか、いまいちはっきりしない場合は、好きなプロゴルファーや身近にいるゴルフがうまい人がどういうゴルファーかを書き出し、そのキャラクターを自分自身に重ねてしまうのも一つの方法です。
さて、キャラクター設定ができたら、これをしょっちゅう眺めてください。特に効果的なのは、寝る前と起きてすぐ、まだ頭がはっきりしないでまどろんでいる時です。まどろんでいる時は、顕在意識がまだはっきりと目覚めていないので、潜在意識がぽっかりと穴を開けます。
実は、皆さんがこれからなろうとしている姿になるのを邪魔するのが顕在意識なのです。「あっ、それは面白いね! でも、現実的に考えると……」、「現実問題としては、それって無理だよね」。こんな会話を会社の会議でよく耳にしているのではないかと思いますが、このように現実を照らし合わせて理想の実現を拒もうとするのはすべて潜在意識の仕業なのです。
「こういうゴルファーになりたい」「ああいうプレイがしたい」、「でも現実問題として……」。このように、顕在意識は「現実問題」を振りかざして、皆さんがなりたいゴルファーになるのを邪魔しようとしますが、顕在意識の嘘に騙されてはいけません 現実問題ではないのです。できないのは現実問題ではなく、単なる想像問題でしかありません。なぜ、できないと想像してしまうのか? それは、過去の記憶が邪魔をするからです。
「今までの自分がこうだったから、そんなことできっこない」「まだ、コンスタントに1 0 0 も切れないのだから、パープレイなんかできっこない」でも、過去は過去でしかないのです。これからなろうとするゴルファーは未来の姿です。それを強くイメージすることで、ゴルフは必ず上達します。先ほど、寝る前と起きてすぐ、まだ頭がはっきりしないでまどろんでいる時に理想のアイデンティティを書いた紙を眺めるのが効果的だと説明しましたが、寝る前だと目が冴えてしまいそうだという人には、録音して聞きながら眠りにつく方法をお勧めします。
たとえば、「佐久間馨は、いつでもパープレイできるゴルファーだ」「佐久間馨は、いつでも2 5 0 ヤード先の狙ったところにドライバーショットが打てる」といった具合に、自分を主語にして設定したキャラクターを一つずつ読み上げ、それを録音するのです。それを繰り返し再生したものを聞けば、潜在意識にキャラクターが刷り込まれていきます。しかも、毎日聞いていると、すぐに眠くなるので一石二鳥です。もし自分の声を聴きながら寝るのに抵抗感があるようでしたら、ご家族の方に吹き込んでもらっても結構です。
【書誌情報】
『信じればパープレイは必ずできる! 「思い」で叶えるゴルフ上達法』
著者:佐久間馨
「ゴルフを上手くなりたい」と考える人は、自分のスイングを直そうとします。それもひとつの方法ですが、スイングを直すだけではスコアアップは望めません。「練習不要」をうたい、「練習ぎらい」を書名にした著書もある本書の著者は、「パープレイは誰でもできる」と言います。その方法となるのは、プレイの発想方法とやり方を変えること。簡単にスコアがよくなる発想方法があるのです。この本では、その方法を数多く紹介しています。明日コースに出る人でも実践できることばかりで、ゴルフがより一層楽しくなるはずです。
公開日:2020.10.13