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経済大国は今や昔!なぜ日本のGDPは伸び悩んでいるのか?【経済の話】

Text:神樹兵輔

しっかりと知ってお得な生活を

GDP(国内総生産)は、日本国内で新たに生み出された付加価値の総和です。日本国内でモノやサービスがどれだけ生み出されたかの尺度です。ところが、日本のGDPは90年代後半から、ほとんど伸びずに一進一退で、ほぼ500兆円どまりで停滞しています。

米国や中国の伸びが著しいのは、一目瞭然ですが、ドイツやフランス、イギリスなども伸びは緩やかながらも成長を続けています。この傾向は一人当たりGDPの伸び率でも同様なのです。

日本だけが停滞しているために、95年にはGDPの世界シェアで18%も占めていたのに、18年の予測シェアではたったの5・2%にまで縮小しています。経済成長がほとんど止まっていることが窺えますが、原因は何でしょうか。

一つには、GDPの6割を占める国内消費が、デフレで盛り上がらないことが挙げられます。これは、実質賃金が増えないことと関係しています。消費税の上昇も可処分所得を減らすのに寄与しました。国民の懐がどんどん寂しくなってきているわけです。また、15歳から65歳未満までの生産年齢人口の縮小も大きいでしょう。

80年代の勤労者は年間2000時間も働いていましたが、今では1800時間程度と働く時間も大幅に減っています。かくして日本のGDPは伸び悩むようになったのです。

近年貧乏になった日本人は、リサイクル需要旺盛で、メルカリなどのフリマアプリを生み出しましたが、古物売買は新しい価値を生み出したことにはならないため、仲介手数料はカウントされても、GDPには算入されません。結局人口減少とともに、日本のGDPは縮小する運命でしかないのかもしれません。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 経済の話』
監修:神樹兵輔

日本の社会をとりまく環境は日々変化を続け、日本経済を知ることはイコール「世界や社会の今」を見ることにもなる。行動経済学から、原価のしくみ、生活に密着した経済の疑問や問題点など、いま知っておきたい経済の基本を、身近なテーマとともに図とイラストでわかるやすく解説、読み解く一冊。

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