認知バイアスは生きるための副産物!なぜ人には認知バイアスが必要なのか?【眠れなくなるほど面白い 図解 認知バイアス】

認知バイアスは生きるための副産物

現実と認知にズレが起きる認知バイアスが、なぜ発生するのでしょうか?それは、いってみれば「人間が生きていくための副産物」だからです。人間は頭で考えて行動する生き物ですが、物事をすべて論理的にしっかり検討しているわけではありません。そんなことをしていては時間がかかりすぎるうえ、脳への負担も過大になってしまいます。そのため、普段は直感的や反射的に物事を判断し、行動しています。

たとえば、危険な動物と出会ったら逃げるし、腹が減ってくれば食べ物を手に入れようとします。また、眠くなれば寝るし、体が調子悪いときは休もうとします。これらはいちいち論理的に考えながら行動しているのではなく、自然と無意識的に行動しています。

ただ、このような思考は、現実と認識にズレを生んでしまうこともあります。危険な動物と思ったらそうでもなかったり、美味しそうに見えた物が実は食べられない物だったりと、現実をつねに正確に認識できるわけではありません。これこそが、認知バイアスの正体なのです

そのため、人間が生きていくうえで、認知バイアスはつきものといえます。認知バイアスを「よくないことだ」と否定するのではなく、認知バイアスは必ず存在するものと捉え、それをうまく制御していくことが大事なのです。

生きていくうえで認知バイアスは必ず発生する

いちいちじっくり検討することなく直感的に判断して行動する

脳に負担をかけすぎずに生きていくための機能

ただし…

直感的な判断に間違いは付きもの

認知バイアスが発生

参考文献

藤田政博『バイアスとは何か』ちくま書房、2021年。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 認知バイアス』監修:高橋 昌一郎

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 認知バイアス』
監修:高橋 昌一郎

『眠れなくなるほど面白い 図解 認知バイアス』書影
【Amazonで購入する】

「認知バイアス」は物事の判断が、偏見や先入観、歪んだ情報・データ、個人的経験則・記憶、思い込みなどによって、非合理的になる心理現象。社会学(社会心理学)や経済学(経済行動学)、論理学、認知科学など幅広いジャンルで研究されている。

本書では、数ある「認知バイアス」から、「確証バイアス」「正常性バイアス」「同調性バイアス」「希少性バイアス」をはじめ「ハロー効果」「ダニング=クルーガー効果」「プロスペクト理論」「スリーパー効果」など、読者の関心や興味が強いと考えられるもの、身近で陥りやすい危険の高いもの、知っていると生活にも役立つものを中心に厳選して、図解でわかりやすく伝える。

フェイクニュースや詐欺的行為や犯罪が蔓延し、AI技術の向上などによって、「何が正しいか」わかりにくくなった現代の世の中で、賢く生きていくためには必須の知識!

この記事のCategory

インフォテキストが入ります