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AIの創作物に著作権はあるのか?【AIとテクノロジーの話】

Text:三宅陽一郎

AIをつくった人か、AIを使った人にあるのか?

AIは、医療やビジネスだけでなく、芸術の分野でも著しい成果を上げています。米国のマイクロソフト、大手金融機関ING、オランダのデルフト工科大学などの共同チームは、2016年に17世紀の画家レンブラントの画風を顔認識やディープラーニングなどを駆使して分析、3Dプリンタで新作を描くことに成功しました。レンブラントの作品346枚を3Dスキャンにかけてピクセル単位で画像を解析、絵画の主題、構図、服装の特徴などをディープラーニングで学習させました。AIが描いた絵は、「The Next Rembrandt」(https://www.nextrembrandt.com/)で閲覧できます。

このほかにも音楽やマンガ、小説などにAIを活用する動きが広がっています。そうなると、気になるのが「AIの作品の権利は一体誰が持っているのだろうか?」ということ。人工知能そのものなのか、それともAIの生みの親でしょうか。

結論から先に言ってしまうと、現段階ではAIが単独でつくった作品には著作権は認められていません。内閣府の知的財産戦略本部は「知的財産推進計画2017」の中で、作品を生み出す際に人間の手が加わっていないものはAIが自律的に生成した「AI創作物」と整理され、現行の著作権法上は著作物と認められないとしています。これは、現行の著作権制度は「人間」による創作を前提にしているからです。AIは作品を休みなく創作することが可能で、将来的にはAIの作品だらけとなり、それらを保護すると作品を利用する自由が脅かされることになります。ただ、将来的には著作権法が改正され、内容が変わる可能性もあります。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 AIとテクノロジーの話』
監修:三宅陽一郎  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
ゲームAI開発者。京都大学で数学を専攻、大阪大学大学院理学研究科物理学修士課程、東京大学大学院工学系研究科博士課程を経て、人工知能研究の道へ。ゲームAI開発者としてデジタルゲームにおける人工知能技術の発展に従事。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会チェア、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理 事、人工知能学会編集委員 。


進化し続けるAI(人工知能)とテクノロジーにより「シンギュラリティ」は刻々と近づいている。ビッグデータ、IoT、ディープラーニングをはじめ注目の仮想通貨・ブロックチェーン・MRなど、知らないではすまされない最先端の技術革新と私たちの近い未来の「変わる生活」をについて、科学オンチにも身近で大切な話題を中心テーマにわかりやすく図解した一冊!

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