大航海時代の覇者スペインが「太陽の沈まない国」と呼ばれたワケ【世界史】

新大陸の発見は世界的規模の征服と収奪の始まり
ポルトガルに先を越されたスペインは、一気に遅れを取り戻すべく、コロンブスの「大西洋を横断し〝インディアス〟という黄金輝く東アジアを目指す」という提案に飛び付く。コロンブスは一四九二年、目的地に到着したつもりであったが、勘違い。後にフィレンツェ人が航海探査したところ、コロンブスがインディアスと信じた土地は未発見の新大陸であった。早速、新大陸は「アメリカ」と命名された。
スペインは勢い付き、ポルトガルと交渉(トリデシリャス条約)。アフリカの東方海上、ヴェルデ諸島より西で発見した非キリスト教徒の土地はスペイン、東はポルトガルとなった。実際はご都合主義で、ブラジルがポルトガル領になれば、フィリピンはスペイン領となっている。こうして新大陸発見を競い合う大航海時代に突入する。だが、それは異民族の征服と支配、苛烈な収奪の始まりを告げただけであった。本格的な植民地支配の始まりである。それを徹底的に追及したのがスペイン王国である。
フェリペ二世の父、カルロス一世が即位したとき、その支配領域はオーストリアからオランダ、ナポリ=シチリア王国、そして、アメリカ大陸まで広がった。弟フェルナンドに一部を割譲したが、スペイン王位と広大な領土は、そっくり息子のフェリペ二世に相続している。
フェリペ二世は一五七一年、オスマン帝国海軍をレバントの海戦で破り、一五八○年、ポルトガル王位も継承したので、大航海時代を競い合った二つの王国の植民地を統括し「太陽の沈まない国の王」となったのである。世界中の富を集め、空前の繁栄を誇る。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 世界史』
著:鈴木 旭 日本文芸社刊
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