姿勢が保持できないと呼吸が浅くなる
色々な体勢での呼吸法や、ストレッチをしながらの呼吸法などを紹介してきましたが、人間は活動していくうえで、正しい姿勢を作ることがとても重要な要素になってきます。姿勢が保持できないと呼吸が浅くなります。呼吸が浅くなると、筋肉が活動しません。筋肉が使われないと、どんどん姿勢保持が難しくなります。腹筋や背筋が弱くなり、体を支えられなくなり、背中の丸まった「ねこ背」になるのです。
ねこ背の姿勢は、胸を圧迫します。前述したように呼吸が浅くなるのです。体に十分な酸素供給がなされないので、血流も上がらず不調が続いてしまうのです。姿勢を保持すること、そして、正しい姿勢を取るためにバランスを安定させること。この部分はとても大切なポイントになります。
姿勢保持には体幹部の強化が欠かせない
姿勢保持には、腹筋と背筋に力が入るようにならなければなりません。歩くにしても走るにしても、何か行動するときには姿勢を保持するためにバランスを取ります。バランスが安定するから力が発揮できるのです。
バランスを取るためには、お腹まわりや股関節、つまり体幹部(インナーマッスル)を鍛えておかなければなりません。体幹部を鍛えるには何が必要でしょうか?そう、「呼吸」です。腹式呼吸が、体幹を鍛え、体のバランスを取るのに必要な筋肉を作りあげるのです。次ページから紹介する「バランス呼吸」エクササイズは、腕立て姿勢や四つん這いなど床に近い状態で行うメニューを多くしました。難易度の低いエクササイズで始めていただき、徐々に難易度を上げていくと良いでしょう。
次ページから紹介する「バランス呼吸」エクササイズは、腕立て姿勢や四つん這いなど床に近い状態で行うメニューを多くしました。難易度の低いエクササイズで始めていただき、徐々に難易度を上げていくと良いでしょう。
実践するうえで大事なのは、呼吸をゆっくり深くすることです。姿勢を正しく保つことはもちろん大切ですが、姿勢作りに気を取られすぎて呼吸が浅くなると意味がありません。息を吸ってお腹を膨らませ、息を吐いてお腹を縮める。この基本呼吸を守って行えば、徐々にバランスも取れるようになってきます。
このエクササイズは、アスリートなど普段から体を鍛えている選手も、体幹トレーニングとして実践しています。筋力アップはもちろん、シェイプアップにも有効なものですので、ぜひチャレンジしてみてください。
出典:『一流が実践する人生を変える呼吸法』著/宮﨑裕樹
【書誌情報】
『一流が実践する人生を変える呼吸法』
著者:宮﨑裕樹
人間が健やかに生きていくうえで大切な呼吸を整えることで、腹横筋、肩甲骨などの体幹部や臓器を活性化し、ストレッチやトレーニングの効果を飛躍的に高めるメソッドを紹介する一冊。一流のスポーツ選手や数多くの芸能人が、実際に取り組んでおり、健康を高めつつ、ストレスを軽減した生き方のヒントがここにあります。
公開日:2021.12.26