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白河上皇が採用した源義家と平正盛を操るアメとムチの懐柔策とは?【日本史】

Text:鈴木 旭

貴族が荘園に依存するようになって一世紀を過ぎると、荘園の本所領家になるのは貴族の家格(かかく)になってきました。地方の領主らも中央の貴族寺社に保護を求めながら、領主が弱体化すればさっさと乗り換えました。

 

そこで衆望を集めるニュースターとして浮上したのが、前九年・後三年の役以来、関東武士団を郎党として組織し、源氏の棟梁(とうりょう)となった源義家(よしいえ)でした。しかし、これを快く思わなかったのが白河上皇でした。

 

ただちに諸国百姓に対し義家に寄進するのを禁止する一方、義家には昇殿を許すというアメとムチの懐柔策を採用。さらに関東から伊勢、伊賀に転出し、勢力を蓄えつつあった伊勢平氏を利用するのです。

 

無名の平正盛(まさもり)を登用。官物横領などで罪に問われていた源義親(よしちか)(義家の子)を討ち取るよう、命じたのです。まさに一石二鳥。源平を操る上皇一流の政治が始まったのです。

出典:『図解 眠れなくなるほど面白い 日本史』著:鈴木旭

【書誌情報】
『図解 眠れなくなるほど面白い 日本史』
著:鈴木 旭

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