出来の悪い部下は変わるのを側面支援しよう
リーダーとしては、成績の振るわない部下、行状(ぎょうじょう)の悪い部下の扱いに悩みます。
彼らを更生させる方法はないでしょうか。
出来の悪い部下というのは、概(おおむ)ね次の4つに分けることができます。
❶ ビジネスパーソンとしての基本的な能力に欠ける。素質に欠けている。
❷ 基本的な能力も素質もあるが、現在の仕事に対する適性がない。
❸ 能力も適性もあるが、やる気がない。
❹ どういう働きを求められているかわからず、ピントがズレている。
❶の能力不足の部下に対する処方箋(しょほうせん)は、スキルアップのトレーニングが必要です。
もう1つ、能力に応じて仕事の負荷を減らすという方法もあります。
❷タイプの解決法は配置転換です(左遷ではありません)。
私は営業成績の上がらない社員を、思い切って営業から外したことがあります。経理部門へ移した彼は、水を得た魚のように 甦(よみがえ)りました。
❸タイプへの処方箋は、意欲が落ちた理由を明らかにし、改められることから改めることです。
❹は上司が自分は部下に何を求めているか、役割は何なのか、何が目標なのかを納得できるまで説明することで改善は可能です。
それでもなお本人に改善の兆しがなければ、左遷やクビを決断することもやむを得ません。
逆に言えば、これだけのことをやらなければ、左遷やクビなどしてはいけないということです。
【出典】『面白いほど役に立つ 図解 人を動かすリーダー力』
著者:新 将命 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
新 将命(あたらし まさみ) 株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長。1936年東京生まれ。早稲田大学卒業。シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フィリップスなどグローバル・エクセレント・カンパニー6社で社長職を3社、副社長職を1社経験。現在、ライザップグループ株式会社など数社のアドバイザーを務める。「伝説の外資トップ」と称され、“実論”にもとづいた独自の経営論・リーダーシップ論には定評がある。
部下が付いてこない。どうしたらいい?チームをやる気にさせるには?リーダーにふさわしい話し方は?チームの力を最大限に発揮させる!伝説の外資トップが伝えるリーダーの仕事術。職場のリーダーとして、部下や上司など、人を動かし、結果を出すスキルをわかりやすく図解しました。仕事のさまざまな困ったことを即解決し、スキルアップするノウハウが満載です。メンバーのやる気の引き出し方から、部下の育て方、業績アップの方法、勉強時間のつくり方まで、デキる人になる最強の法則が身に付きます。
公開日:2022.07.20