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仇敵・曹操が颯爽と現れる【図解 三国志】

Text:澄田 夢久

三国志の主役たちが続々登場

劉備、関羽、張飛の「桃園の誓い」は、のちに蜀漢を建国する命の一滴であった。といって、このときに誰がそれを知ろう。劉備未だ二十八歳、いま耳朶を響すのは、後漢を揺さぶる黄巾賊の軍鼓なのだ。

劉備らの義兵の呼びかけに近村の荒くれ者五百人が参集した。武器・甲冑は調達できたものの、馬を手に入れる金がない。が、運も味方だ。偶然出会った旅の商人が後漢を救わんとする劉備らの志に感銘、扶翼するのである。

商人は、馬五十頭、金銀五百両、鋼一千斤を寄贈し、劉備らの本懐を祈った。その金と鋼で劉備は二本の剣、関羽は重さ八十二斤の「青龍偃月刀」、張飛は長さ一丈八尺の「蛇矛」を鍛造、荒くれ者の武器も鍛冶できた。

ようやく軍陣がととのった劉備軍は、幽州太守の劉焉のもとに馳参じ、傘下の一軍となった。このとき、五百の兵を率いた劉備は、青州を荒らす黄巾賊五万と矛を合わせたが、多勢に無勢もものかは、副将の鄧茂は張飛の蛇矛が、主将の程遠志を関羽の偃月刀が一刀のもとに斬り捨てた。

将を失った黄巾賊は算を乱して逃げ散り、逃げ遅れて投降する賊も数知れぬほどだった。劉備、初陣にして大手柄。勝利の美酒に酔ったあと、次に出向いたのは若き日に師事した盧植のもと、冀州広宗県であった。中郎将を拝命していた盧植が、黄巾賊の首領・張角と戦火を交えているとの報を受けたからだ。

劉備に再会した盧植は、「劉備よ、わしはここで張角十五万の軍を、五万の軍で包囲しておる。だが、張角の弟・張梁と張宝が豫州の潁川郡で皇甫嵩と朱儁と対峙しているところだ。おぬしに手勢一千を与えるから潁川に向かえ」と命じた。

劉備は、盧植の下知に従い、兵を率いて日に夜を継いで潁川に急行した。だが、皇甫嵩と朱儁はすでに張角の二弟を打ち破ったあと。張梁、張宝は血路を開いて逃走していたのであった。

さて、このとき、敗走の黄巾賊をさらに蹴散らす軍を展開する指揮官、『三国志演義』のもう一方の主役が登場する。

身の丈七尺、目は細く切れ上がり、長ちょう髯ぜんをなびかせる馬上の人物。豫州沛はい国譙しょう県の人で、騎都尉を拝命し、姓は曹そう、名は操そう、字は孟もう徳とく。父の曹そう嵩すうは、夏か侯こう姓だったが、宦かん官がんの中常侍・曹そう騰とうの養子となって曹を名乗る。その子が曹操であった。

曹操は、人物鑑定の大家許劭に、「おまえは治世の能臣、乱世の奸雄だ」と評されて大いに喜んだという人物だ。奸雄と言われて喜ぶ男など、まずいない。それを喜ぶ曹操は、人倫の外に身を置ける、一種の傑物と言っていい。

ともあれ、曹操に蹴散らされた張兄弟は逃げるしかなかったのである。

『図解 三国志』はこんな人におすすめ!

・中国の古い歴史に興味がある!
・昔の人は何のために争っていたのか?
・三国時代や格言について学びなおしたい

と感じている方には大変おすすめな本です。

魏・蜀・呉、三国の興亡を描いた『三国志』には、「桃園の誓い」「三顧の礼」「出師の表」「泣いて馬謖を斬る」など心打つ名場面、また「水魚の交わり」「苦肉の策」「背水の陣」「髀肉の嘆」など名言や現代にも通じる格言も数多く登場する。また、曹操、劉備、孫権、孔明、関羽、張飛、趙雲、周瑜、司馬懿など個性豊かで魅力的な登場人物に加え、官渡の戦い、赤壁の戦い、五丈原の戦い等、歴史上重要な合戦も多い。英雄たちの激闘の系譜、名場面・名言が図解でコンパクトにすっきりわかる『三国志』の決定版!

シリーズ累計250万部を突破した「図解シリーズ」の読みやすさ

図解シリーズは、右側に文章、左側に図解で解説という形で構成されているので、本が苦手な人にも理解しやすい内容です。

図解シリーズには、健康・実用だけではなく大人の学びなおしにピッタリな教養のテーマも満載。さくっと読めてしまうのに、しっかりとした専門家の知識を身につけることができるのが最大の魅力です!

気になる中身を少しだけご紹介!中国では、「革命」によって新たな王朝に禅譲されるのが約束事

『三国志』は「紀伝体」で書かれました。帝の記録「本紀(略して紀)、それ以外の人物の記録「列伝(略して伝)」で構成される歴史書です。陳寿は『三国志』を書くに際してあれこれ惨憺したらしい。魏の曹操(155~220)没後、息子の曹丕(187~226)が皇帝を名乗り、であればと蜀の劉備(161~223)、次いで呉の孫権(182~252)も皇帝を名乗った。

でも、三国に帝(皇帝)がいるというのは古来の中国ではあってはならないこと。天が命じた天子に地上を治めさせるので、天子は一人でなければならなかった。しかし、その天子が徳を失えば、徳のある天子に禅譲することになります。だから陳寿は、後漢の献帝(181~234)から禅譲(実際は簒奪)されたとする魏を正統とすることによって、魏から禅譲(これも簒奪)されたとする西晋を正統とせざるを得ない。

ほんとうは後漢の正統を継いでいるのは、漢王室の末裔とされる劉備が興した蜀と思っていても、陳寿はそうは書けない。故国蜀の滅亡で晋に職を求め、史官として三国の歴史を書くために仕えている身としては、晋朝廷から覚えめでたくあらねばならない、きっとそう悩んだ。

結局、陳寿は「魏書」に「本紀」を置かざるを得ず、「武帝紀(曹操)」「文帝紀(曹丕)」から最後の皇帝「元帝紀(曹奐)」まで著しました。じゃあ、劉備や孫権をどう扱ったか?「蜀書」に「先主伝」を立て、劉備を“先主”と呼ぶ一方、「呉書」の「呉主伝」では孫権は一貫して“権”。「列伝」では当該人物名を生前名の諱で呼ぶのが原則なのに、劉備に関してはその慣例を無視。まさに陳寿は蜀びいきなんですね。

★三国志演義の物語
★赤壁の戦いの真実とは?
★三国志の始まりとは
★知っておきたい軍事制度とは

などなど気になるタイトルが目白押し!

『三国志』には、心打つ名言や現代にも通じる格言が多くあります。曹操、劉備、孫権、孔明、関羽、張飛、趙雲、など魅力的な登場人物に加え、官渡の戦い、赤壁の戦い、五丈原の戦い等、名場面を図解でわかりやすく解説しているので「三国志」の学び直しに是非読んでいただければ幸いです。

【書誌情報】
『図解 眠れなくなるほど面白い 三国志』
渡邉義浩 監/澄田夢久 著

魏・蜀・呉、三国の興亡を描いた『三国志』には、「桃園の誓い」「三顧の礼」「出師の表」「泣いて馬謖を斬る」など心打つ名場面や「水魚の交わり」「苦肉の策」「背水の陣」など名言や現代にも通じる格言も数多く登場する。曹操、劉備、孫権、孔明、関羽、張飛、趙雲、周瑜、司馬懿など個性豊かで魅力的な登場人物に加え、官渡の戦い、赤壁の戦い、五丈原の戦い等、歴史上重要な合戦も多い。英雄たちの激闘の系譜、名場面・名言が図解でコンパクトにすっきりわかる『三国志』の決定版!

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