プヤ・ライモンディ
プヤ・ライモンディは、南米ボリビアのアンデス山脈の高地に自生するパイナップル科の植物。標高4000m以上の高地で100年過ごし、最後に巨大な塔のような花(花序:小さな花の集まり)を咲かせ、30万〜40万個の種子を残してから枯れる。
プヤ・ライモンディは、花をつけるのに70〜100年はかかり、「センチュリー・プラント」ともよばれている。球状の葉は、直径、高さとも4mで、花は高さ5〜10mにもなる。静岡大学の現地調査によれば、枯れた花の茎は、石造りの家の支柱や梁、門の支柱にできるほど頑丈だという。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 植物の話』
監修:稲垣栄洋 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
植物学者・静岡大学教授。1993年、岡山大学大学院農学研究科(当時)修了。農学博士。専攻は雑草生態学。1993年農林水産省入省。1995年静岡県入庁、農林技術研究所などを経て、2013年より静岡大学大学院教授。研究分野は農業生態学、雑草科学。
大ヒット「眠れなくなるほど面白い」図解シリーズに、【植物学】が登場。
色仕掛け、数学の応用など、生き残りをかけた植物のたくみな戦略を徹底解説。
図とイラストで、ひとめで植物の生態としくみがわかります。
読めば、「ふだん見かけるあの植物に、そんな秘密が!?」と驚くはず。
「花の女王はバラ、では雑草の女王は?」
「なぜ夏の木陰はヒンヤリするのか?」
「昆虫と植物は必ずギブ&テイクの関係なのか?」
「植物は数学を知っている?」
「じつは、植物によって光合成のしかたが違う?」
など身近な疑問から、花粉を運ばせるための昆虫だましテクニック、一歩踏み込んだ光合成のしくみまでわかりやすく紹介します。
公開日:2023.04.05