十両以上か幕下以下か。幕下は給与はもらえない
日本の国技である大相撲で活躍する力士になるためには、新弟子検査に合格しないといけません。力士への道を進むきっかけとして、相撲部屋の親方からスカウトされるケースや、自分からの入門志願というケースがありますが、どちらの場合でも新弟子検査を受けないといけません。
新弟子検査には、中学卒業以上で、年齢は23歳未満という受験資格があります(アマチュア大会でよい成績を上げていた場合は、25歳未満まで受験可能)。検査では、体格検査と健康診断が行われます。体格は身長167センチ以上、体重67キログラム以上で合格です(中学卒業見込みの人は165センチ以上、65キログラム以上で合格)。
力士は相撲部屋に所属して、稽古をして、本場所で相撲をとり、地方や海外の巡業があればそれに参加したりします。相撲には、横綱を頂点とし序の口を一番下とする番付があります。十両から横綱までの上の地位の力士が「関取」と呼ばれ、幕下から序の口までの下位の力士とは大きな違いがあります。
地位別の年収は、横綱が3600万円、大関は3000万円、関脇・小結が2160万円、前頭は1680万円、十両は1320万円です。ところが、幕下以下の力士は給与はありません。年6回の本場所ごとに手当が払われるだけで、序ノ口だと年に46万2千円しかもらえません。しかし、力士は相撲部屋で暮らして、食費・家賃がかからないので生活していけるのです。
収入は十両と幕下では大きな差があり、十両へ昇格できるかが相撲人生の分かれ道になります。幕下に居続ける力士は早めに引退して転職する人も多いのです。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 職業と給料の話』
【書誌情報】
『図解 職業と給料の話』
著者:高田晃一
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公開日:2022.06.30